解説旧統一教会における、霊感商法、高額献金による被害は深刻な状況で、被害者救済をいかにできるかが重要なポイントです。 裁判所における解散命令の決定がなされるまでの間に教団が財産の散逸、流出する恐れがあることから、昨年12月、被害者救済特例法が成立しました。 今回、文科省が旧統一教会を「指定宗教法人」に指定する方向で調整に入ったということです。 同法は、教団の財産散逸を具体的に防げるものではなく、あくまでも教団の財産を監視を強化する側面のもので、まずは救済に向けて一歩進んだという感じです。 次に見据えるのは、財産の隠匿・散逸の恐れがある場合に指定される「特別指定宗教法人」です。こちらの方が、財産目録等の閲覧の特例があり、書類の閲覧が可能となり、被害救済の上で大きな力になります。 この指定を受けられるかどうかが、被害救済に携わっている人たちが注目している点になります。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)