悪質通販サイトが20年より7割増とのことですが、この背景には日本のクレジット情報が闇サイトで他国よりも高値で売買されていることがあります。先日も平均価格が1位という報道がなされましたが、日本の情報は犯罪グループにとって利用価値があるということです。 これは不正利用がしやすいだけでなく、悪用しても犯罪グループがたどられて摘発されるリスクが少ない、クレジット情報も意味します。実際にクレジットカードを不正利用して逮捕されるのは、末端の荷受け役ばかりで、指示をしている海外組織の上までは捜査の手は及びません。犯罪組織にとって利用価値が高く、リスクの少ないクレジット情報となれば、今後も高値売買され、悪質通販サイトがはびこり、代金詐取、フィッシング詐欺は横行することになります。日本がターゲットにならないためにも、不正利用された個人や企業は警察への被害届を出し、警察の海外組織への犯罪捜査が欠かせません。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)