詐欺組織としては、まず騙せる人から狙います。そうすることで、効率的にお金を騙し取れるからです。 ですので、こうした詐欺防止のための自動通話録音機などの対策を施すことは、詐欺を行う側に面倒臭さと、非効率性を考えて、嫌厭（けんえん）させるのに効果があります。 当然、電話かけてもすぐに出ないのですから、おのずとカモになるリストからははずされていくと考えます。当然、詐欺だけでなく、迷惑な営業電話も減ることにもつながります。 何より、詐欺グループは「自分は大丈夫だ」と、警戒心のない人を狙いますので、こうしたワンクッションの対策をしている＝警戒心あり、と見て、詐欺の電話を繰り返しかけるのをやめるも効果もあると思います。 しかしこれが万全の対策ではないはないので、この対策をすりぬけてくることもありえますので、詐欺の手口をよく知っておき、家族間での密な連絡も大切になります。
コメンテータープロフィール
2001年～02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」（彩図社）は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年～2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。～元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』（清談社Publico）
