解説闇バイトに応募して犯罪に手を染めた男性は「どこかで大きく勝負して、借金をリセットしたかった」と語っていますが、これまでになぜ借金をしたのかといった理由について真剣に考えて、自らの生活スタイルを改めなければ、もしお金を返したとしても、再び、借金の生活に陥ることになります。闇バイトへの認識の甘さ以上に、社会生活をする上での甘さを感じる言葉です。 何より「大きく勝負してお金を返す」という発想自体が、闇バイトのリクルーターが持ち掛ける言葉の一つですので、犯罪グループの術中にはまって、犯罪の実行役をするように仕向けられていることもわかります。 借金などにより返済に困っていたとすれば、公的機関などに相談して、絶対に闇バイトの募集先などの犯罪組織側には連絡しないという心構えが必要です。
コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)