解説今回、国による初めての調査で重要なことが明らかになっています。 去年9月までの3年間で「医療機関を受診させない、医師が必要と判断した輸血などの治療行為を行わせない」など少なくとも20件の「宗教虐待」が報告されたとのことで、輸血拒否によって大事な子供の命が失われた事例もあることを、私たちは深刻に受け止めなくてはなりません。 そして宗教2世からは「後から当時を振り返って、虐待にあたる状況だったとわかった」という声が多く寄せられています。 児童虐待を受けていることもわからないままで、過ごす子供たちが多くいることがわかります。 一番、宗教虐待に気づけるのは、学校などの教育現場です。それだけに宗教2世の実態への理解を深めるとともに、エホバの証人元2世の団作の話す「公的機関などで働いている方々には、やはり、一般よりももう一歩踏み込んでほしい」という声をしっかりと受け止めての対応が必要です。
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コメンテータープロフィール
2001年~02年まで、誘われたらついていく雑誌連載を担当。潜入は100ヶ所以上。20年の取材経験から、あらゆる詐欺・悪質商法の実態に精通。「ついていったらこうなった」(彩図社)は番組化し、特番で第8弾まで放送。多数のテレビ番組に出演している。 旧統一教会の元信者だった経験をもとに、教団の問題だけでなく世の中で行われる騙しの手口をいち早く見抜き、被害防止のための講演、講座も行う。2017年~2018年に消費者庁「若者の消費者被害の心理的要因からの分析に係る検討会」の委員を務める。近著に『信じる者は、ダマされる。~元統一教会信者だから書けた「マインドコントロール」の手口』(清談社Publico)