補足作詞家界の流れとしては、阿久悠→松本隆と秋元康との間に出てきた方で、女性作詞家としては、安井かずみ→阿木燿子の勢いを継いでブレイクした方という印象でした。作品でいえば、いわゆる「シティポップ」のブームで再評価された松原みき「真夜中のドア」、そして松田聖子を第一線に引き上げた「青い珊瑚礁」が思い出されますが、個人的には杏里「CAT’S EYE」の「♪都会(まち)はきらめく passion fruit ウインクしてる every night グラスの中の passion beat 一口だけでfall in love」や早見優「夏色のナンシー」の「♪恋かな Yes! 恋じゃない Yes! 愛かな Yes! 愛じゃない 風が吹くたび気分も揺れる そんな年頃ね」のような、歌詞を意味の呪縛から解放し、80年代東京のようなカラフルでプラスティックなイメージで彩った人というイメージを持ちます。
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コメンテータープロフィール
音楽評論家。ラジオDJ、小説家。1966年大阪府東大阪市生まれ。BS12『ザ・カセットテープ・ミュージック』、bayfm『9の音粋』月曜日に出演中。主な著書に『幸福な退職』『桑田佳祐論』(新潮新書)、『EPICソニーとその時代』(集英社新書)、『平成Jポップと令和歌謡』『80年代音楽解体新書』(ともに彩流社)、『恋するラジオ』(ブックマン社)、『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)、『1984年の歌謡曲』(イースト新書)など多数。東洋経済オンライン、東京スポーツなどで連載中。2023年12月12日に新刊『中森明菜の音楽1982-1991』(辰巳出版)発売。
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