見解相変わらずの世帯視聴率文脈から紅白の危機を語る記事ですが、そもそも歴代最高視聴率「81.4%」を記録した1963年の方が異常であって、そこから段階的に視聴率が減少していったということは、つまりは日本人の文化の多様性が広がったと考えるべきだと思います。 あと「隠し玉」について「皆さまのご期待が高まる場合は今後お声がけをさせていただく可能性はある」という言葉も何だか不思議。ここ数年の紅白は「特別企画」ありきなので、ほぼほぼ決まっているはず。 特別企画に期待したいのは、司会に伊藤沙莉が入っていることもあり、まずは米津玄師「さよーならまたいつか!」含めた「虎に翼コーナー」。あとグラミー賞授賞式のような「追悼コーナー」を特別企画で出来ないか。八代亜紀が亡くなったのが昨年12月30日、報道は年明けでした。1979年紅白の「舟唄」は紅白史上に残る紅組トリでした。追悼コーナーを見てみたいものです。
コメンテータープロフィール
音楽評論家。ラジオDJ、小説家。1966年大阪府東大阪市生まれ。BS12『ザ・カセットテープ・ミュージック』、bayfm『9の音粋』月曜日に出演中。主な著書に『幸福な退職』『桑田佳祐論』(新潮新書)、『EPICソニーとその時代』(集英社新書)、『平成Jポップと令和歌謡』『80年代音楽解体新書』(ともに彩流社)、『恋するラジオ』(ブックマン社)、『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)、『1984年の歌謡曲』(イースト新書)など多数。東洋経済オンライン、東京スポーツなどで連載中。2023年12月12日に新刊『中森明菜の音楽1982-1991』(辰巳出版)発売。
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