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新川貴詩

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美術/舞台芸術ジャーナリスト

報告

補足蛍光灯の製造禁止は、会社や家庭のみならず、美術や舞台芸術の分野にも確実に影響が及びます。というのも、素材として蛍光灯を使った作品があるからに他なりません。美術の代表的な例は、ダン・フレイビン。キャンバスに蛍光灯を取り付けるなど、かねがね蛍光灯を用いてきました。氏の作品は世界各地の美術館に収蔵され、日本でも大阪の国立国際美術館がコレクションしています。今後、こうした美術館は、蛍光灯のストックが必須となることでしょう。舞台芸術では、たとえばマース・カニンガム舞踊団に「シナリオ」というレパートリーがあります。これは、衣装と美術をコムデギャルソンの川久保玲が務めました。天井にびっしり蛍光灯を敷き詰めた装置です。この作品も、今後いつまで再演可能か気がかりですね。このように、蛍光灯は、美術や舞台芸術にも、あかりを灯してきたのです。

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コメンテータープロフィール

新川貴詩

美術/舞台芸術ジャーナリスト

出版社に勤務した後、執筆活動を開始。国内外の現代アートをはじめ演劇やダンスなど舞台芸術に関して、雑誌や新聞、ウェブメディアなどに執筆。主な著書に『残像にインストール 舞台美術という表現』(光琳社出版)、主な編書に『蓬莱山 蔡國強と大地の芸術祭の15年』(現代企画室)などがある。早稲田大学第一文学部卒業、同大学院情報通信専攻修了。多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師。プロフィール画像撮影:松蔭浩之

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