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重見大介

重見大介

認証済み

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

解説レブラミドは、「抗造血器悪性腫瘍剤」に分類される薬で、サリドマイド誘導体です。添付文書には警告欄に「本剤は精液中へ移行することから、投与終了4週間後まで、性交渉を行う場合は極めて有効な避妊法の実施を徹底(男性は必ずコンドームを着用)させ、避妊を遵守していることを十分に確認すること。」と記載されており、投与される場合には必ず医師や薬剤師からこの点についても説明があるはずです。 今回は「男性が避妊をせず性交渉をし、相手の女性が妊娠した」とのことなので、男性側の避妊(コンドームの使用)が守られなかったことで、女性側に不利益を生じさせたものだと考えられます。 自身が薬剤の注意点をきちんと把握することはもちろん、妊娠した場合には女性側に心身の負担が一方的にかかることをきちんと性教育で学んでおく必要があるとも言えるでしょう。

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  • 稲葉可奈子

    産婦人科専門医 / 医学博士

    補足レブラミドは血液腫瘍の治療に使う薬で、サリドマイド類似薬であり、催奇形性が確認されているため、服用に…続きを読む

コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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