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重見大介

重見大介認証済み

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産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

報告

補足優先席は必要とするあらゆる方に使いやすくあるべきだと思いますので、妊婦さんだけが優遇されるべきだというわけではありません。この記事の女性もそう話されています。 ここでは産婦人科医として、妊婦さんが乗車中のリスクについて補足説明しておきます。 まず、つわり等で非常に気分が悪いケースは多いです。特に初期はお腹も膨らんでおらず表面上は妊婦だとわかりにくいですよね。なので、マタニティマークはうまく活用してほしいですし、周囲の方にもそういう可能性を想像していただきたいです。 次に、転倒による腹部への衝撃です。これは、子宮内の胎盤が一部剥がれてしまう合併症を引き起こす可能性があり、腹痛が続く、出血が出てきたなどがあればもちろんですが、「お腹に強い衝撃を受けた」というだけで念のため受診してほしい状況です。胎児の命に関わります。 社会全体で、過ごしやすい日常を作っていけたらと思います。

コメンテータープロフィール

重見大介

産婦人科専門医 / 公衆衛生学修士 / 医学博士

「産婦人科 x 公衆衛生」をテーマに、女性の身体的・精神的・社会的な健康を支援し、課題を解決する活動を主軸にしている。現在は診療と並行して、遠隔健康医療相談事業(株式会社Kids Public「産婦人科オンライン」代表)、臨床疫学研究(ヘルスケア関連のビッグデータを扱うなど)に従事している。また、企業向けの子宮頸がんに関する講演会や、学生向けの女性の健康に関する講演会を通じて、「包括的性教育」の適切な普及を目指した活動も積極的に行っている。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません。

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