HPVワクチンのキャッチアップ接種 「知らなかった」で機会を逃さないように #専門家のまとめ
子宮頸がんなどを防ぐ効果のあるHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン。国は、過去数年間で接種の機会を逃した女性を対象に、接種費用を公的に補助(=無料で接種できる)する「キャッチアップ接種」を2024年度末まで実施しています。
「知らなかった」で接種の機会を逃さないように、対象者や条件などを確認しておきましょう。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
それぞれ少し詳しく解説します。
(1) 性交渉を経験していてもワクチンの効果は期待でき、安全性はとても高い
まず、HPVワクチンについて大事な情報を確認しておきましょう。
子宮頸がんはHPVの感染が主原因であり、「初めての性交渉より前にHPVワクチンを接種しておく」ことが予防のために最も重要かつ効果的だということがわかっています。
しかし、性交渉を経験した後でも、ワクチンの効果は期待できることが研究でわかっており、また国内外の様々な研究で安全性は他のワクチンと同様に高いことが示されています。
(2) キャッチアップ接種の対象は「平成19年度〜同9年度生まれの女性」
対象者は「平成9年度生まれ~平成19年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2008年4月1日)の女性と決まっています。
ご自身が対象かどうか確認してみましょう。詳細は厚生労働省のページもご覧ください。
(3) できれば今年9月中に1回目の接種を
キャッチアップ接種の対象となる女性では合計3回の接種が必要であり、半年以上かかるので、3回とも無料で年度内に接種するには9月中に1回目の接種を済ませることが大事となります。
ただ、医師と相談の上で、スケジュールを微調整することは可能です。また、3回目が来年度になってしまっても、2回は無料で接種することが可能です。
ぜひ早めに接種とスケジュールをご検討くださいね。