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柴田悠

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社会学者/京都大学大学院人間・環境学研究科教授

報告

補足片働きであれ、共働きであれ、夫婦だけで育児をするのは、そもそも無理があります。人類は、子どもの脳が成熟するのに約25年もかかるため、古来から多くの大人が育児に関わる「共同養育」で育児をこなしてきました。夫婦だけで(つまり無理して)育児をするようになったのは、都市化と核家族化が進んだ20世紀後半からです。片働きでも、主婦が一人で孤立して育児を担うことは無理があります。 片働きであれ、共働きであれ、夫婦以外の大人が育児を分担する「保育」や「教育」、そして夫婦を多様な支援につなげる「伴走型支援」が、共同養育の現代的再構築として、必要なのです。

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コメンテータープロフィール

柴田悠

社会学者/京都大学大学院人間・環境学研究科教授

1978年、東京都生まれ。京都大学総合人間学部卒業、京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。博士(人間・環境学)。専門は社会学、幸福研究、社会政策論、社会変動論。同志社大学准教授、立命館大学准教授、京都大学准教授を経て、2023年度より現職。著書に『子育て支援と経済成長』(朝日新書、2017年)、『子育て支援が日本を救う――政策効果の統計分析』(勁草書房、2016年、社会政策学会学会賞受賞)、分担執筆書に『Labor Markets, Gender and Social Stratification in East Asia』(Brill、2015年)など。

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