見解記事には「接客は、外見や会話内容から判断し、女性だと確認が取れたお客さまに限らせていただいています」と書いてあるが、なおさらこれはトラブルを呼びそうである。また性自認が女性であるひとに、「女性には見えない」といって接客を拒むことは、諸外国では「差別」である。 記事にある望さんのように、当事者は共存を望んでいるのだと思う。ネットでは2019年あたりから2022年くらいまでは、当然のように活動家は「女湯の権利」を要求していた。それがLGBT法制定に伴って、突然「差別者が流したデマ」だということになった。女湯の権利を要求するような活動家が女性たちを恫喝したりしてきたため、いまは多様性をめぐって嫌悪感や怒りを表明する女性たちもいる。 こうした共存を望む当事者が発言することにより、対立ではなく理解が進むことを望みたい。
コメンテータープロフィール
1968年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京外国語大学外国語学部准教授、コロンビア大学の客員研究員などを経て、 武蔵大学社会学部教授。専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。著作は『日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか』、『女性学/男性学』、共著に『ジェンダー論をつかむ』など多数。
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