見解バブルの頃にはたくさんのDCブランドがあったが、ピンクハウスが生き残っているのを見て、相応の理由があると常日頃から感じていた。 まずガーリーでありながらも、ブランドのコンセプトがはっきりしていること。さらに価格帯が高いこともあり、「若作り」にはならないこと。若ぶりたいのではなく、たんに可愛いものが好きなだけなテイストを通せるという意味で、「痛く」なりにくいブランドである。 さらにゆったりめのつくりで、全体的にゆるりとしているために、年を取ってからも着心地がいい商品が多いこと。年を取ると、高級ブランドでも着ていても素材が固かったり、ボディコンシャスだったりする「疲れる」洋服は避けたいものである。 というわけで、財力があってピンクハウスを着こなすことができる「ピンクハウスおばさん」は実に幸せな存在だと私も思います。
コメンテータープロフィール
1968年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京外国語大学外国語学部准教授、コロンビア大学の客員研究員などを経て、 武蔵大学社会学部教授。専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。著作は『日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか』、『女性学/男性学』、共著に『ジェンダー論をつかむ』など多数。
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