Yahoo!ニュース

千田有紀

千田有紀

認証済み

武蔵大学社会学部教授(社会学)

報告

見解悠仁さまの東大推薦入試の利用は、AO入試などの総合型選抜の問題点を浮き彫りにすることになりました。他の人ができない経験や成果は、本人の才能や努力によるのはもちろんですが、それにしても経済資本や社会関係資本(いわゆる伝手やコネ)が大きくものを言います。記事の中にある 「共同執筆の形でもよい…なら“金持ちの子弟が高名な専門家を雇い共著論文を執筆してもらえば合格できてしまう”」 これに尽きるのではないでしょうか。共通テストでの8割得点をおこなわなければなりませんが、これは東大の足切り点と似通っているレベル(今年は理科1類では703点だそうです。底が抜けている科類もありますが)。東大出願者の最高点は889点(900点満点)であることを考えれば、試験を受けることができる程度のレベルで、合格者はもっと得点しています。 一般受験をされることが一番スッキリするとは思うのですが、どうなのでしょうか。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった6895

コメンテータープロフィール

千田有紀

武蔵大学社会学部教授(社会学)

1968年生まれ。東京大学文学部社会学科卒業。東京外国語大学外国語学部准教授、コロンビア大学の客員研究員などを経て、 武蔵大学社会学部教授。専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。著作は『日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか』、『女性学/男性学』、共著に『ジェンダー論をつかむ』など多数。

千田有紀の最近のコメント