補足G7サミットでウクライナ支援策(欧米等の金融機関で凍結されたロシア国有財産の利用)が首脳間で合意され、ウクライナがロシア領内を攻撃できる「距離の長い」兵器等が到着するようになるなど、ウクライナ情勢に注目すべき事態が到来している。 2024年のG7最終文書では、特に「時間はロシア側にある」とするのは間違いであると明言しており、G7諸国の焦りと決意の両方を示すものとなっている。 ロシア側はウクライナ戦争を「世界規模」に拡大しようとしているように見える。特にG7諸国に対しては、軍事的および経済的な挑発を行うことを明言しており、実際にこの記事にあるような演習なども、その一つであると理解されている。 それぞの地域で軍事的挑発を活発化させると、ウクライナ支援に資源の投入に躊躇する国も出てきても不思議ではない。したがって、ロシアと西側諸国の「我慢比べ」はまだ続くことになるのだろう。
コメンテータープロフィール
岡山県出身。一橋大学大学院修了(博士・法学)。防衛庁防衛研究所主任研究官(アメリカ研究担当)より拓殖大学海外事情研究所教授。専門は、国際関係論、安全保障、アメリカ政治、日米関係、軍備管理軍縮、防衛産業、安全保障貿易管理等。経済産業省産業構造審議会貿易経済協力分科会安全保障貿易管理小委員会委員、外務省核不拡散・核軍縮に関する有識者懇談会委員、防衛省防衛装備・技術移転に係る諸課題に関する検討会委員、日本原子力研究開発機構核不拡散科学技術フォーラム委員等を経験する。特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の自律型致死兵器システム(LAWS)国連専門家会合パネルに日本代表団として参加。
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