解説就任後のトランプ米大統領の「ディール」(取引)の中身が明らかになってきた。 いうなれば、ドイツ帝国の鉄血宰相ビスマルク氏が提唱した「アメとムチ」政策だ。 もしゼレンスキー政権が「停戦」をのまなければ「米国はウクライナへの軍事支援を停止する」とし、プーチン政権がこれを拒否すれば「ウクライナへの軍事支援を拡大する」と突きつける。ディールを拒んだほうが不利になる。 ゼ政権は未来永劫に露からの侵略を受けないため、NATO加盟や他の形での安全保障態勢を求める。その代わり、露側に新たに獲得した領土支配を認める妥協をするが、この計画はプー政権にとってハードルは相当に高い。 トランプ氏は一部の制裁解除さえカードに出すかもしれない。 一方で、米国の軍事支援の規模を軽減したいため、欧州NATO諸国にはウ支援の増額を求め、米国のNATO脱退さえもちらつかせる。 1月まで地ならしを行うことになるだろう。
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コメンテータープロフィール
岩手県一関市生まれ。大阪外国語大学ロシア語学科(現・大阪大学)卒業後、産経新聞社入社。モスクワ支局長、リオデジャネイロ支局長を経て、運動部次長、社会部次長などを歴任。2021年より現職。専門分野はロシア・旧ソ連諸国情勢、国際情勢に加え、オリンピック・パラリンピック、捕鯨問題などにも詳しい。フィギュアスケート関連ではNumberなどにも寄稿。単著に「シー・シェパードの正体」(扶桑社新書)「環境テロリストの正体」(新潮新書)。近著は「動物の権利」運動の正体(PHP新書)
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