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内田良

内田良

認証済み

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

報告

見解刑事罰(罰金)を受けるような事案であったにもかかわらず、行政処分(懲戒処分)がないことに驚きました。 教師から生徒に対する身体的暴力(いわゆる「体罰」)が発覚した場合、仮に生徒が骨折していても、あるいは当の教師が過去にも同様の事案を起こしたことがあったとしても、軽い懲戒処分が下されるだけで、刑事責任が問われる事態にはなりませんでした。 統計的なデータではなくあくまで私がもっている印象にすぎませんが、大阪市立桜宮高校バスケットボール部で起きた体罰による自殺事案以降、体罰事案に対して少しずつ警察が介入するようになっていると感じられます。そして今回の事案では、警察介入・刑事処分があったいっぽうで、教育委員会からの処分がなかったとのこと。教育委員会側は、暴行の事実を確認していないのか、あるいは「指導の一環」として処分の対象からはずしたのか、教育委員会の見解も知りたいです。

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  • 佐藤みのり

    弁護士(佐藤みのり法律事務所代表)

    補足過去には、小学校の教諭が児童の頭を叩いたとして、暴行の罪で裁判所から罰金5万円の略式命令を受けたとい…続きを読む

コメンテータープロフィール

内田良

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

学校リスク(校則、スポーツ傷害、組み体操事故、体罰、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『学校ハラスメント』(朝日新聞出版)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net

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