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解説これまで中国軍のICBM発射は内陸から内陸に向けて射程を抑えて高く打ち上げるロフテッド軌道で発射されることが多く(例:太原衛星発射センターから西の新疆ウイグル自治区に着弾する場合など)、遠方の南太平洋へのICBM着弾は44年振りの珍しい事例です。公海上に着弾させる場合は周辺沿岸国に警告海域を事前に通知しなければならず(今回の場合はオーストラリアなど)、またICBMの実戦発射と誤解されないためにアメリカにも事前に通知されています。 中国がICBMを何時もの内陸に着弾する発射ではなく、遠方の南太平洋に着弾させた理由は幾つか考えられます。 ①AUKUS(アメリカ、イギリス、オーストラリアの軍事同盟)への牽制、威嚇 ②ロフテッド軌道では試験できない低く飛ぶ極超音速滑空弾頭(HGV)の試験 ただし2についてはアメリカ軍から飛翔体が低く飛んだという報告が今のところ無いので可能性は低そうです。

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    拓殖大学海外事情研究所教授

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弾道ミサイル防衛、極超音速兵器、無人兵器(ドローン)、ロシア-ウクライナ戦争など、ニュースによく出る最新の軍事的なテーマに付いて兵器を中心に解説を行っています。

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