提言私の経験で恐縮ですが、雑誌における取材・執筆の原稿料はこの30年、下がることこそあれ上がったことは一度もありません。一方的に原稿料の引き下げを通告・実施された人はたくさんいるでしょう。昔はフリーランスを守る法律などなく、理不尽な条件でも仕事を切られることへの不安から仕方なく受け入れることしか出来ませんでした。今回、こうした形でニュースとなり世の中に拡散され、多くの人が考えるきっかけになることは少なからず意義があると思います。 経費削減・規模縮小のあおりを受け、どうしてもライターやカメラマンといった末端にしわ寄せがくることは、雑誌業界に限らず見受けられる現象です。しかしながら、産業を下支えしている人たちのモチベーションを下げることが、ひいては提供するコンテンツの劣化を招き、最終的には業界が衰退してしまうことについて、経営者のみなさんはもっと真剣に考えて欲しいです。
コメンテータープロフィール
テレビドラマをはじめ俳優などエンタメ関連のインタビューや記事を手がける。主な執筆媒体はマイナビニュース、週刊SPA!、日刊SPA!、AERA dot.など。