解説小泉進次郎氏が強調したのは「聖域なき規制改革」。その一環として「解雇規制の見直し」を力説し、一年以内に実現すると主張しました。これは岸田政権が行ってきた労働政策からの逆行です。岸田政権は労働力移動が必要だと主張する一方、それを解雇規制の緩和によってではなく、人手不足業種の賃金や労働条件の向上、リスキリングや転職の支援、競争力のある新産業の育成などによって行う、つまり自発的な労働力移動を推進しました。実際、OECDの2019年の調査によると、日本の解雇規制の強さは平均以下、アメリカよりは厳しいけれども、韓国、ドイツ、フランスよりも弱い。 もし小泉氏が主張するように解雇規制を緩和したり、残業時間規制を柔軟化したりしたら、働く人々は安心して生活をすることが難しくなり、少子化も進みかねません。小泉氏は格差を拡大させたと批判される父親の新自由主義的(ネオリベ)改革を再び推進するのでしょうか。
同じ記事に対する他のコメンテーターコメント
コメンテータープロフィール
専門は日本政治外交史、現代日本政治論。近著に、『自民党―「一強」の実像』中公新書、『自公政権とは何か』ちくま新書、『日本共産党』中公新書など。
中北浩爾の最近のコメント
アクセスランキング
- 1
あれ?藤田ニコル 披露宴でエスコートした父が意外な大俳優だった!「一緒に歩いてる時に胸がぎゅっと」実の父は3歳で離婚
デイリースポーツ - 2
【全文】「心が折れた」登録者448万人YouTuberメンバー長期活動休止発表「全く笑えなくなっちゃった」理由も吐露
デイリースポーツ - 3
伝説ヒット曲の5人組ロックバンド メンバー4人が1人を訴える泥沼訴訟劇告白 5年経て和解もわだかまり残す ファンは「1/3も伝わらない」
デイリースポーツ - 4
巨人 退団報告から異例の再契約へ 戦力外通告の直江大輔が1週間で復帰へ「ジャイアンツと再契約することになります」
デイリースポーツ - 5
「奇跡の56歳」元巨人のイケメンスター 久々ユニ姿に反響「私の青春」「相変わらず爽やか」
デイリースポーツ