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森田浩之

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見解VARに対する初めての具体的な反対の声が、サッカーの母国イングランドから上がったことは興味深く、やっぱりという感じもする。 チームスポーツは大きく2つに分けられるだろう。1つは時間を秒まで正確に計り、メディアも前にして全てを公平に進める「アメリカ式」。もう1つは時間の計測は大まかで、判定の多少の揺れにもさほどうるさくない「イギリス式」。この区分で言えばVARはアメリカ式で、イングランドのスポーツ文化と相いれなかったのかもしれない。 イングランドほど、VARがあったなら代表チームの歴史が変わっていた国もない。1966年W杯の西ドイツとの決勝でジェフ・ハーストが上げた疑惑の勝ち越しゴールがあり、86年W杯準々決勝でアルゼンチンのマラドーナに決められた「神の手」ゴールがあった。それでもVAR廃止の動きが出てくるイングランドは、この競技の曖昧な部分も含め「フットボール」とみなしているのだろう。

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コメンテータープロフィール

メディアやスポーツ、さらにはこの両者の関係を中心テーマとして執筆している。NHK記者、『Newsweek日本版』副編集長を経てフリーランスに。早稲田大学政治経済学部卒、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)メディア学修士。著書に『メディアスポーツ解体』『スポーツニュースは恐い』、訳書にサイモン・クーパーほか『「ジャパン」はなぜ負けるのか──経済学が解明するサッカーの不条理』、コリン・ジョイス『新「ニッポン社会」入門』などがある。

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