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森井昌克

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神戸大学 名誉教授

報告

解説昨年6月の被害についての詳細な内容のスクープです。今年7月の時点で、今年になっても少なくとも3回のサイバー攻撃を許し、情報漏えいはないとしながらも侵入を許した事実が明らかになりました。JAXAとしては今年7月に、この6月の被害の概要を報告していましたが、その詳細については未発表でした。すでにアカウント情報が盗まれ、なりすましによる不正アクセスの事実も公表されています。今回明らかになった点はそのアカウントが運営トップの理事に及ぶということです。当然、理事は機密情報にアクセスする権利を有する可能性があり、技術情報も含めての漏えいが必ずしも否定できないことが明らかになりました。JAXAだけでなく、一般の組織、企業でも経営トップのセキュリティ意識、および情報管理について問題視されており、つまり経営トップ自身の情報管理の脆弱性が明らかになったことでもあり、改めて注意喚起の必要があります。

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同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

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    国際情勢アナリスト/国際ジャーナリスト

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  • 大元隆志

    CISOアドバイザー

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コメンテータープロフィール

1989年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程通信工学専攻修了、工学博士。同年、京都工繊大助手、愛媛大助教授を経て、1995年徳島大工学部教授、2005年神戸大学大学院工学研究科教授(~2024年)。近畿大学情報学研究所サイバーセキュリティ部門部門長、客員教授。情報セキュリティ大学院大学客員教授。情報通信工学、特にサイバーセキュリティ、情報理論、暗号理論等の研究、教育に従事。内閣府等各種政府系委員会の座長、委員を歴任。2018年情報化促進貢献個人表彰経済産業大臣賞受賞。 2019年総務省情報通信功績賞受賞。2020年情報セキュリティ文化賞受賞。2024年総務大臣表彰。電子情報通信学会フェロー。

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