補足もやしの消費については購入量だけでなくもう少し突っ込んだ検討が必要だ。エネルギー価格高騰や円安でもやし生産のコストが高騰し将来的な安定生産が危ぶまれているからだ。もやし生産者協会によると、30年前と比べて、原料種子が3倍以上、最低賃金は1.7倍、その他様々なコストも上昇した一方でもやしの全国・平均価格は2割以上も下落している。 さらなる問題は、もやし生産者が8割減少して今後のもやしの安定生産が危機的になっている状況だ。私たちは、日本の食卓に欠かせないもやしを今後も食べ続けるために持続可能な食の生産と消費の視点からもやしの未来を考えていく必要があると言えるだろう。
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コメンテータープロフィール
農・食・地域の未来を視点に情報発信する農業ジャーナリスト。龍谷大学兼任講師。京都大学農学研究科に在籍し国内外の農業や食料について研究。農場「耕し歌ふぁーむ」では地域の風土に育まれてきた伝統野菜の宅配を行ってきた。ヤフーニュースでは、農業経験から農や食について語る。NPO法人AMネットではグローバルな農業問題や市民社会論について分析する。有料記事「農家ジャーナリストが耕す「持続可能な食と農」の未来」配信中。メディア出演歴「正義のミカタ」「めざましテレビ」等。記事等に関する連絡先:kurodaira1974@gmail.com(お急ぎの方は連絡先をご教示くだされば返信します)。