補足実際に学生側から見た就職状況はきわめて好調です、ただし「優秀な学生に限る」。 「優秀」とは高偏差値という意味ではなく、企業から見て仕事ができそうかどうかがポイントです。高偏差値大学であっても、単にサークル成功談、バイト自慢、世界周遊などのありきたりなガクチカしか書けないような学生は、やはり底が見透かされ苦戦しています。 逆に中堅大学でも、地に足の付いた職業観、ビジネスモデル理解ができる学生は、大手企業からも複数内定を得るなど、いかに大学として現実感をもって学生へのキャリア指導ができるかが問われています。 実戦的キャリア教育には、ビジネス経験だけでもだめ、教員経験だけでもだめです。豊富なビジネス経験は「過去の話」。今の学生の状況を理解して、その経験を翻訳して学生に伝えられる指導が欠かせません。
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コメンテータープロフィール
東北大学特任教授/人事コンサルタント/産業カウンセラー。コミュニケーション専門家として企業研修や大学講義を行う中、危機管理コミュニケーションの一環で解説した「謝罪」が注目され「謝罪のプロ」と命名されるが、実はコミュニケーションとキャリアデザインのWメジャーが専門。ハラスメント対策、就活、再就職支援など、あらゆる人事課題で、上場企業、巨大官庁から個店サービス業まで担当。理系学生キャリア指導の第一人者として、日本初の理系専用キャリアガイドを著わし、理系マイナビ他Webコンテンツも多数執筆。30代に会社を辞め、自費によるロンドン大学大学院留学でキャリアチェンジを果たしたリスキリング先駆者。