解説ひきこもる行為は、特別な人の話ではない。社会に様々な生きづらさがある中で、誰でも、何歳からでも、どの家族にも、自分や自分の大事な人がひきこもりに至る状態は起きています。 ひきこもる行為は、命や自分らしさを脅かす社会や地域からの避難です。従来のひきこもり支援は、そうした家に避難している本人たちに期限を区切って社会への適応を迫ったり、本人が医療機関に診断を受けに行かなければ福祉サービスが利用できなかったりという制度になっていて、現実的にそぐわない本人や家族が数多く取りこぼされていき、「8050問題」の要因にもなりました。 新しい自治体向けの指針は、これまで軽視されてきた本人や家族の気持ちを大事にするという視点が大事です。「親亡き後」などの状況も踏まえ、日々の生活で苦しんでいる本人や兄弟姉妹、親などの当事者のヒアリングを丁寧に重ね、当事者の視点の反映された指針が策定されることを願っています
コメンテータープロフィール
通信社などの勤務を経てジャーナリスト。約30年前にわたって「ひきこもり」関係の取材を続けている。兄弟姉妹オンライン支部長。「ひきこもりフューチャーセッション庵-IORI-」設立メンバー。岐阜市ひきこもり支援連携会議座長、江戸川区ひきこもりサポート協議会副座長、港区ひきこもり支援調整会議委員、厚労省ひきこもり広報事業企画検討委員会委員等。著書『ルポ「8050問題」』『ルポひきこもり未満』『ふたたび、ここから~東日本大震災・石巻の人たちの50日間』等多数。『ひきこもり先生』や『こもりびと』などのNHKドラマの監修も務める。テレビやラジオにも多数出演。全国各地の行政機関などで講演
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