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窪園博俊

窪園博俊認証済み

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時事通信社 解説委員

報告

補足日本の長期金利が1%を超えてきました。水準としては「12年ぶり」とかなり久しぶりに高い水準になった格好ですが、これは、むしろこれまでが低過ぎたとみなすべきでしょう。米国の長期金利は4%を超える水準に上昇しており、日本の長期金利が上がったとしても、欧米対比ではかなり低い水準にあることは理解した方がいいでしょう。  このところ上昇傾向が強まっているのは、債券市場で日銀の政策修正が意識されているためです。為替市場では、日米金利差の拡大した状態を背景に円安基調が強まっています。政府は、円安が企業・家計に与える打撃を憂慮しており、円安をもたらす日銀の低金利が修正される、との観測が根強い状態です。  日銀としては慎重に政策修正を行う考えですが、円安がしぶとく続くと、国債買い入れの減額を進め、場合によっては利上げも前倒しになる可能性があるでしょう。このため、長期金利はなお上昇方向と考えられます。

コメンテータープロフィール

1989年入社、外国経済部、ロンドン特派員、経済部などを経て現職。1997年から日銀記者クラブに所属して金融政策や市場動向、金融経済の動きを取材しています。金融政策、市場動向の背景などをなるべくわかりやすく解説していきます。言うまでもなく、こちらで書く内容は個人的な見解に基づくものです。よろしくお願いします。

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