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川上泰徳

川上泰徳

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中東ジャーナリスト

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見解既に国際司法裁判所がイスラエルにジェノサイドを防ぐ全ての措置を取るよう求める仮保全措置(暫定措置)命令を出した後で、イスラエル軍が200万人近い避難民が集まる南部に進軍すれば、さらに万単位の人命が失われることになり、ジェノサイドは確定的となるだろう。国際人道法や戦争法など国際法を無視し、国際秩序への挑戦ともなり、イスラエルの攻撃を「自衛権の行使」として認めた米欧日本の政治的な責任が問われる。BBCによると、すでに米欧で安全保障にかかわる800人以上の政府当局者が「今世紀に入って最悪の人道的破局状況」として、イスラエルのガザ攻撃を制止しようとしないことに抗議する声明を出したという。生命の中で、「我々の政府が重大な国際法の違反と戦争犯罪に加担することであり、民族浄化やジェノサイドにさえ起こりうる」としている。すでにイスラエルの問題ではなく、欧米日本の責任になっているということである。

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  • 鈴木一人

    東京大学教授/地経学研究所長

    解説これまでハマスの司令部があるとしてガザ北部を徹底的に破壊し、支配することになったが、そこでハマスの壊…続きを読む

コメンテータープロフィール

元朝日新聞記者。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2015年からフリーランス。フリーになってベイルートのパレスチナ難民キャンプに通って取材したパレスチナ人のヒューマンストーリーを「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店)として刊行。他に「中東の現場を歩く」(合同出版)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社)など。◇連絡先:kawakami.yasunori2016@gmail.com

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