朝ごはんに「パンとコーヒー」を食べている人が知らないリスク 専門家が指摘する健康への効果
「しっかり食べているのに疲れが取れない」「なんだか最近お腹が空きにくい」そんな人は、もしかしたら胃腸がお疲れなのかもしれません。人間の気力や体力の源は食べ物なので、胃腸が元気であることは、生きる上でとても大切なこと。そこで今回は、国際中医薬膳師の瀬戸佳子氏による著書『1週間で胃腸が必ずよみがえる気血スープ』(文化出版局)から、胃腸を元気にする食習慣について少しだけご紹介します。 ◇ ◇ ◇
食べても元気が出ない人は、胃腸の弱りが原因
突然ですが、質問です。 みなさんは毎日、おいしくごはんを食べていますか? 「おなか空いたな、ごはんの時間が待ち遠しいな」「食べたら元気が出た!」という状態でしょうか。 「若い頃は、モリモリ食べていたんだけどなあ」「そういや最近、おなかが空いてから食べていないかも」「胃もたれが通常営業となっちゃった」などなど、不穏な返事が聞こえてきそうです。 鍼灸院に来られる患者さんを拝見していても、毎食きちんとおなかが空いて、おいしく食事が食べられている人は、思いのほか少ない印象です。 きちんとおなかが空くようになるには、どうしたらいいでしょう? 「食事抜き」「断食道場」「カロリー消費の激しい運動」「胃薬に頼る」といった答えが返ってきそうです。しかし食事は、毎日のこと。これらの対策は現実的ではありませんよね。そもそもの「胃腸の調子を落としている原因は何か」を考えなくてはいけません。 「飽食の時代」と言われ、「現代人は食べ過ぎ」とも言われますが、それが原因なのでしょうか? しかしこの「食べ過ぎ」は、単純に「食べる量が多い」ということではないのです。 胃腸を弱らせるもの、つまり「嗜好品の食べ過ぎ」がとても多い。逆に「体を養うもの」は、驚くほど摂取できていなかったりします。たくさん食べていて、体型はむしろふくよかなのに、栄養失調という人が実はびっくりするほど多いのです。 多くの人は胃腸の不調を「自分の体質だから」「年齢的に仕方ないのよね」などと、軽視して、あきらめています。それは大きな勘違い! なぜならその不調は、自らの生活習慣と食習慣によって招いているケースが圧倒的に多いのです。逆に言うと、心がけ次第で、胃腸の不調の多くは治せるのです。