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川上泰徳

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中東ジャーナリスト

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補足収容された3遺体のうち、ドイツ系イスラエル人女性は10月のハマスの越境攻撃直後にハマス戦闘員のトラックに載せられた映像がSNSで拡散し、ハマスの暴力の象徴とされていた。死亡は10月末に確認されたが、今回やっと遺体が家族に戻ることになる。死亡確認から7か月が経過し、その間、イスラエルのガザ攻撃による死者は3万5000人を超え、その7割が子供と女性である。イスラエルはハマスへの報復と言いながら、多くの市民を殺戮する戦争犯罪になっている。ネタニヤフ首相は「ハマス殲滅」と人質奪還のためにラファ攻撃を続けると言うが、暴力の原因はイスラエルのパレスチナ占領であり、占領を終らせなければ紛争は終わらない。イスラエルの報道によると、人質解放交渉にあたる高官が地元民間テレビでラファ攻撃を続ければ人質を危険にさらすとコメントが出たという。人質解放にあたっている情報機関から、このような警告がでるのは初めてという。

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  • 錦田愛子

    慶應義塾大学法学部教授

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コメンテータープロフィール

元朝日新聞記者。カイロ、エルサレム、バグダッドなどに駐在し、パレスチナ紛争、イラク戦争、「アラブの春」などを現地取材。中東報道で2002年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。2015年からフリーランス。フリーになってベイルートのパレスチナ難民キャンプに通って取材したパレスチナ人のヒューマンストーリーを「シャティーラの記憶 パレスチナ難民キャンプの70年」(岩波書店)として刊行。他に「中東の現場を歩く」(合同出版)、「『イスラム国』はテロの元凶ではない」(集英社新書)、「戦争・革命・テロの連鎖 中東危機を読む」(彩流社)など。◇連絡先:kawakami.yasunori2016@gmail.com

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