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錦田愛子

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慶應義塾大学法学部教授

報告

補足ドイツとイスラエルの二重国籍であるシャニ・ルークさんは、ハマースら武装勢力に10月7日に襲撃された音楽祭に参加していたタトゥー・アーティストで、「半裸の状態で拉致された女性」と呼ばれ武装勢力の残虐さの象徴として各国メディアで繰り返し報道されていた。身体のタトゥーから本人が特定されたが、拘束された時点で重傷を負っており、意識がない状態で車の荷台に乗せらられ運ばれている様子が写真に残されていた。 ガザで拘束されている人質の中には、彼女のように襲撃の際の負傷や、その後の爆撃などで、既に多くの方が亡くなっている可能性が指摘されている。イスラエル側もその死亡確認をときおり表明していたが、遺体の発見当時の様子などは公表されないことが多かった。今回は国際的に注目されたこともあり、状況を開示したのではないか。 長期拘束された人質の健康状態が懸念され、一刻も早い解放と戦闘の終結が望まれる。

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  • 川上泰徳

    中東ジャーナリスト

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コメンテータープロフィール

専門はパレスチナ/イスラエルを中心とした中東地域研究、移民/難民研究。東京大学法学部卒業、同法学政治学研究科修士課程修了、総合研究大学院大学文化科学研究科博士課程修了、博士(文学)。早稲田大学イスラーム地域研究機構研究助手、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所准教授等を経て、現職。ベイルート・アメリカン大学客員研究員、ヘブライ大学トルーマン研究所客員研究員、ロンドン大学東洋・アフリカ研究学院客員研究員などを歴任。単著に『ディアスポラのパレスチナ人―「故郷(ワタン)」とナショナル・アイデンティティ』、編著に『政治主体としての移民/難民――人の移動が織り成す社会とシィティズンシップ』など。

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