高齢者が増える中、選挙も高齢者向けの政策を出す政党が勝ち、より高齢者に有利な政策が実現してしまうことをシルバーデモクラシー問題と言います。今、経済学者や政治学者の間では若者が不利とならないように、選挙制度を変えるべきでは?という議論がみられ始めています。例えば、年齢別の選挙区を作る、子どもがいる人には少し多目の票を与えるなどが議論されています。実現にはかなりハードルがありますが、高齢者が増えるなか、こうした世代間の格差是正に向けた選挙制度の是非も今後検討されそうです。年金、税制など、現役世代への様々な負担が増えるなか、その改善のためには選挙のあり方も、様々な角度から議論していく必要があります。
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コメンテータープロフィール
専門はマクロ経済及び金融制度分析。大阪勤務時の経験から関西経済、地方創生、万博の経済効果なども研究。日経新聞夕刊の十字路などマスコミ寄稿も多数。著書は「大阪の逆襲」(共著、青春新書インテリジェンス)、「大阪が日本を救う」(単著、日経プレミアシリーズ)。
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