見解性暴力は顔見知りの間で起こりやすいデータがあります。さらに、そこに力の不均衡さがある時に発生しやすい。 物理的な腕力の視点では、女性が被害者であることも多く、芸能界やスポーツ界、教育業界などの分かりやすい社会的な力のアンバランスのある業界は、より性暴力に発展しやすい土壌があります。 とくに、今回の事件はロケバスの中で起こった話ですから、今後は被害者が、車やタクシーだけではなくエレベーターや会議室など密室で過ごすことに耐えられない可能性もあります。病院の診察室でさえ、耐えれない人もいます。相手が異性とかは関係なく、似たような場面ではフラッシュバックで苦しむのです。 斉藤メンバーは「軽率な行為」と表現されていますが、性被害の経験はその時に終わるものではなく、その苦痛や恐怖は心の中で長く続き、ひとりの人間の人生を大きく変えてしまう話なのです。
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コメンテータープロフィール
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。
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