「依存症は回復できる病気です」81歳・アルコール依存症経験者の執念がつくる“脱強制”の回復プログラム #病とともに
Yahoo!ニュース オリジナル 特集
見解依存症は『孤独の病』とも言われます。治療を続けるために、居場所や理解者の存在はとても大切。 そもそも病院には、依存症の患者さんの中には、自分が依存症だと認められず、仕方なく通院している(させられている)人もいます。そのような患者さんに対して、家族や関係者から『またお酒を飲んでる』という情報があることも珍しくありません。 ただ、そのような時も診察室では、まず「飲んでいませんか?」と何も知らない体裁で尋ねます。もし否定されても、責めずに「信じていますが、飲んでしまったら教えて下さいね」と伝え、いつか本音を話せる関係性を作っていきます。 たしかに、この過程は時間がかかります。治療から離脱する人もいます。ただ、こうした時間を重ね、もし飲んでしまっても、正直に言える居場所になることを目指します。孤独感を癒し、依存症の辛さを理解してくれる存在や環境があることを実感できるのが治療継続の第一歩です。
Yahoo!ニュース オリジナル 特集
兵庫県出身。島根大学を卒業後、大阪を中心に精神科医・産業医として活動している。産業医としては毎月30社以上を訪問し、一般的な労働の安全衛生の指導に加えて、社内の人間関係のトラブルやハラスメントなどで苦しむ従業員にカウンセリング要素を取り入れた対話を重視した精神的なケアを行う。精神科医としてはうつ病、発達障害、適応障害などの疾患の治療だけではなく、自殺に至る心理、災害や家庭、犯罪などのトラウマケアにも力をいれている。さらに、ブログやツイッター、講演会などでこれらを分かりやすく「ラフな人生をめざすこと」を発信している。
テレビ朝日系(ANN)