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東野篤子

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筑波大学教授

報告

見解今回のジョージア政府の方針転換には、様々な情報が錯綜しており、「2028年までの加盟交渉凍結」が具体的に何を意味しているのか、正確に読み解く必要があるでしょう。現段階では圧倒的に材料が足りません。 ①まず、ジョージアが2023年12月に加盟候補国と認定されたのは事実ですが、正式加盟交渉の開始はまだです。つまり、交渉を始めていないのに、交渉を凍結するという事態となっています。 ②「ジョージアは28年末までにEU加盟交渉を再開し、30年にEUに加盟する用意がある」とも主張しているとのこと。「28年まで加盟交渉凍結」し、かつ「28年末までに再開」し、「30年に加盟する」ということは、28年から30年の3年間で、加盟交渉を一気に終えて、加盟条約を締結して、EU加盟各国の批准も済ませて加盟まで果たすということでしょうか。そのスケジュールで拡大プロセスが進むことはほぼありえないといえそうです。

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  • 佐々木正明

    大和大学社会学部教授/ジャーナリスト

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コメンテータープロフィール

ヨーロッパ統合論、ヨーロッパの国際関係、国際政治。EU・中国関係、EUのEastern Partnership(EaP)、EU・ロシア関係など、EUの対外政策を中心に研究。発信内容は個人の見解であり、所属先を代表するものではありません。

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