見解子どもたちの可能性は無限大です。天文・宇宙はじめ科学の世界にも、将来、野球界の大谷翔平さんや将棋界の藤井聡太さんのような天才と呼べる人たちが潜んでいます。しかし、中学校や高等学校でのクラスのようすを思い出していただくとわかるように、学校生活では一般的には、スポーツ関係や音楽関係が、加入者の多い人気ある部活となっており、小中高と科学好きの子どもたちの居場所が十分にあるとは言えません。日本の学校も変わりつつありますが、子どもたち一人一人の好奇心や可能性を大切にし、好きなことに熱中できるように地域社会が支援する必要があります。大人が地域の活動でスポーツや音楽を日常的に楽しんでいるように、天文など科学好きの子どもや大人が集える場所や子どもの特異な資質・能力をさらに伸ばせるような学校外からの支援が重要。また、地域で直接会って支援し支えあえる仕組みのほかに、検定事業のような全国的な取り組みも有益です。
コメンテータープロフィール
1961年長野県大町市八坂生まれ(現在、信濃大町観光大使)。NHK高校講座、ラジオ深夜便にレギュラー出演中。国際天文学連合(IAU)国際普及室所属。国立天文台で天文教育と天文学の普及活動を担当。専門は天文教育(教育学博士)。「科学を文化に」、「世界を元気に」を合言葉に世界中を飛び回っている。