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服部倫卓

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北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

報告

見解記事には「海外に避難した約500万人が帰国を望んでいる」とある。 一応、念のために確認しておくと、「約500万人が帰国を望んでいる」のではなく、「海外に避難した人々が約500万人いる。その中には帰国を望んでいる人も多い」という意味のはずである。 実際にどのくらいの割合が帰国を望んでいるのかは、良く分からない。成人男性は出国できないので、国外避難民は基本的に女性、子供、お年寄りである。ウクライナに男性親族を残している避難民が多いので、そうした避難民の多くは、帰国をして家族一緒に暮らしたいだろう。 しかし、元々ウクライナでは、糧を求めて国外に働きに出る人が多かったので、戦争で荒廃した祖国に見切りをつけ、今後EU圏等に定住しようと考えている人々も、少なくないと想像する。 そうならないように、やはり戦後復興が重要ということになる。

コメンテータープロフィール

服部倫卓

北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授

1964年静岡県生まれ。主な著作に、『不思議の国ベラルーシ ―ナショナリズムから遠く離れてー』、『ウクライナを知るための65章』(共編著)など。趣味は音楽鑑賞(主に1950~1970年代のソウル、ロック、ポップス)と、サッカー観戦(清水エスパルスのサポーター)。

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