カーディナルスが再昇格させるルーキーは、降格後にマイナーリーグで打ちまくっているのか
セントルイス・カーディナルスは、ジョーダン・ウォーカーを再昇格させるようだ。
ベルビル・ニューズ-デモクラットのジェフ・ジョーンズやMLB.comのジョン・デントンらによると、ウォーカーは、6月2日からアクティブ・ロースターに加わるという。カーディナルスは、5月31日に続き、6月1日も試合がない。
ウォーカーは、2020年のドラフト全体21位だ。現在の年齢は21歳。AAAを経験せず、今シーズンの開幕戦でメジャーデビューし、そこから12試合連続安打を記録した。イライアス・スポーツ・ビューローによると、このストリークは、1900年以降における、20歳以下の最長タイ。1912年のエディ・マーフィーと並んだ。
そのまま、ライトに定着するかとも思われたが、最初8試合の打率.355(31打数11安打)と出塁率.394に対し、続く12試合は打率.214(42打数9安打)と出塁率.267。4月26日に、AAA降格となった。
AAAでは、29試合で打率.239と出塁率.348、4本塁打と4盗塁を記録している。スタッツを見る限り、それほど打っているようには思えない。ちなみに、メジャーリーグの20試合は、打率.274と出塁率.321、2本塁打と2盗塁だ。AAでプレーした昨シーズンは、119試合で打率.306と出塁率.388、19本塁打と22盗塁だった。
ウォーカーの再昇格は、外野手の不足が大きな理由だろう。
カーディナルスの外野手のうち、タイラー・オニールは5月上旬、ディラン・カールソンは5月中旬から、故障者リストに入っている。
さらに、5月29日には、ラーズ・ヌートバーが腰を痛め、試合途中に交代。翌日の試合には出場せず、外野には、左から右へ、アレック・バールソン、トミー・エドマン、ブレンダン・ドノバンが並んだ。エドマンとドノバンは、外野も守れるが、内野手としての出場のほうが多い。
もし、ヌートバーも故障者リストに入れば、今シーズン、200イニング以上で外野を守っている4人のうち、バールソン以外の3人が揃って離脱ということになる。
ただ、昇格の理由は、外野手の相次ぐ故障だけではなく、結果としてのスタッツでは見えてこない、他の判断材料もあるのかもしれない。単に外野手が足りないということであれば、現在のアクティブ・ロースターにいる外野手、オスカー・メルカドとホアン・イェペスの出場機会を増やす方法もある。
今から、来シーズンに向けてウォーカーを起用する、ということではないだろう。カーディナルスは、25勝32敗で地区4位に位置しているが、地区首位とワイルドカード3番手のどちらとも、その差はまだ5ゲーム未満だ。