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「一人回転寿司をしたことがある」4割近く、女性でも2割強は経験済み

不破雷蔵グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  
↑ 一人での回転寿司も悪くない!?(素材:ぱくたそ)

・回転寿司店利用者のうち一人で回転寿司店に行ったことがある人は2018年時点では37.9%。女性より男性、若年層より中年層の方が多い。

・回転寿司店をカフェ代わりに使った経験がある人は12.2%。男性よりも女性、中年層より若年層の方が多い。

飲食店を一人で利用する「ひとり飯」は世間一般に認められつつあるが、まだ気恥ずかしさなどでハードルが高いとの意見もある。その代表格的な回転寿司店における「ひとり飯」の実情を、マルハニチロが2018年3月に発表した「回転寿司に関する消費者実態調査2018」(※)を基に確認する。

一人回転寿司をする、つまり一人で回転寿司店を利用する人はどれほどいるのだろうか。次のグラフは調査対象母集団内でこれまでに一度でも経験をしたことがある人の割合を示したものだが、全体では4割近くとの結果が出ている。見方を変えるとそれなりに日常生活において回転寿司店を利用している人でも、6割強は「一人回転寿司」をしたことが無いとなる。ただし「一人回転寿司」の必要性は一人暮らし、夫婦世帯の構成員でも営業職などでは比較的高いものとなるなど、多様な条件によって値に変化が生じると推測されるため、男女や年齢階層のみの属性は影響を与える一要素に過ぎないと見た方がよい。

↑ 一人で回転寿司店に行ったことはあるか(月一以上回転寿司店利用者限定)(2018年)
↑ 一人で回転寿司店に行ったことはあるか(月一以上回転寿司店利用者限定)(2018年)

全体では37.9%だが男性に限れば53.4%。ちょっとしたご褒美としてお昼ご飯に、仕事帰りに居酒屋で一杯な感覚で、あるいは外回りの営業などの際の食事になど、利用機会は男性の方が多いように見受けられる。年齢階層別では10代はお財布事情を考えると、学生が「一人回転寿司」を行うのは難儀するであろうことから、仕方が無い感は否めない。

今件結果は男女別の仕切り分けにおいては、女性は一人で回転寿司を利用することを敬遠していると読み取れる。男性と比べて就業中・就業後に立ち寄る機会が少ないのも一因だが、女性の「ひとり飯」がし難い場所であるとのイメージがあるのも否定はできない。

しかしながら昨今では食の多様化、近接他業種の事業広域化を受け、回転寿司店も多様なメニューを導入し、今や回転寿司店のシステムを採用したファミリーレストラン的な実態を有する店も多い。さらに店内の様相もこれまでの回転寿司のイメージでは無く、カフェスタイルのようなところもある。

↑ カフェ代わりに回転寿司店に行ったことはあるか(月一以上回転寿司店利用者限定)(2018年)
↑ カフェ代わりに回転寿司店に行ったことはあるか(月一以上回転寿司店利用者限定)(2018年)

カフェ代わりに回転寿司店を利用した経験がある人は少数派だが、男性より女性、中年層以降よりも若年層で多いのは注目に値する。

カフェとの認識ならば一人での利用のハードルも低くなる。回転寿司店のカフェ的な品ぞろえの充実の動きもあるいは、女性が足を運びやすい雰囲気を演出するための施策の一つなのかもしれない。

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※回転寿司に関する消費者実態調査2018

2018年2月27日から2月28日にかけて、関東(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・茨城県・群馬県)・関西(大阪府・京都府・兵庫県・奈良県・和歌山県・滋賀県)それぞれの在住の15歳から50代の男女に対しインターネット経由で実施したもので、予備調査時点では5067人が調査対象母集団。本調査ではそのうち、月1回以上で回転寿司店を利用している人1000人を対象としている。本調査の男女比・地域比率はそれぞれ1対1。調査協力会社はネットエイジア。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更を加えたものです。

グラフ化・さぐる ジャーナブロガー 検証・解説者/FP  

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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