Yahoo!ニュース

HSPの『5つの共通点』と繊細な気質と向き合う方法について紹介

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

HSPとは、Highly Sensitive Personと言われ、繊細で敏感、共感性豊かな人々のことを指します。

「もしかしたら自分もHSPかもしれない」と気になっている人もいるのではないでしょうか。

人口の15〜20%はHSPの気質を持っているとされ、気づいていないだけで実は自分や身の回りの人がHSPという可能性はとても高いです。

HSP気質の特徴や共通点には、どのようなものがあるのでしょうか。

今回の記事ではHSPの特徴、HSPの5つの共通点、HSPの気質との向き合い方について紹介します。

HSPの特徴

HSPは「繊細な人・敏感な人」という意味を持つ言葉で、他の人よりも刺激に弱く感受性が豊かな人のことを指します。

HSPの主な特徴について紹介します。

・外部からの刺激に敏感
・他人に共感しやすい
・疲れやすい
・人混みや集まりが苦手
・友人と過ごしていても気疲れする
・細かい点によく気が付く
・感受性が豊か
・音楽や絵など芸術的なことに感動する

上記のように、HSPは音や光などの外部からの刺激を敏感に受けやすく、他の人よりも疲れやすい傾向があります。

HSPの気質は一見デメリットのように思うかもしれませんが、感受性豊かで共感力が高いため困っている人がいたらすぐに気がついたり、悩みに寄り添うことができるという良い面もあります。

HSPの5つの共通点

一人の時間が大切

HSPさんは刺激に弱く感受性が豊かなので、人間関係や仕事において些細なことにも傷ついたり不安やストレスを溜め込みやすい傾向があります。

周囲の状況をよく観察して空気を読もうとするので、人一倍疲れやすいのです。

そのため、HSPの人は一人になることで十分な休息を取ろうとします。

趣味や読書、音楽を聴くなど自分が癒される物事に没頭することでHSPの人は充電することができます。

思慮深く感情に敏感

HSPは思慮深く、他人の感情に敏感な人が多いです。

目の前の相手がどう思っているのかを表情や仕草、雰囲気、口調などから情報を集めて察知することができます。

相手のことを考えて配慮や気遣いができる優しさがありますが、周囲を気にしすぎて疲弊してしまうことも多々あるでしょう。

また、不機嫌な人や不満ばかり言う人と一緒にいると、自分の感情も引きずられてネガティブになりやすいという点もあります。

刺激に弱く疲れやすい

HSPは、「外部からの刺激を受けやすい」という大きな特徴があります。

光や音、におい、人から発されるエネルギーなど目に見えないものにも反応してしまうため、他の人よりも疲れやすさを感じることがあります。

外に出たり人と会ったりするだけで、さまざまな刺激を受けるので帰宅する頃にはくたくたになっていることも多いです。

大人数での集まりや騒がしい場所が苦手

HSPは、大人数での集まりや騒がしい場所に大きなストレスを感じます。

話し声や物音、香水のにおいなど外部からのあらゆる刺激をキャッチして、息苦しさを感じてしまいます。

また、HSPは周囲の空気を読むことや洞察力に優れているため、常に周りの人がどう行動するのかを観察し、アンテナを張っています。

相手から嫌われないように神経を張り巡らせているので、気を使いすぎて疲れてしまうこともあります。

他人の意見に流されやすい

HSPは共感する能力が高いため、他人の意見に左右されやすい傾向があります。

自分の意見を持っていたとしても、他人の意見の方を優先してしまうので、あとから後悔することも多いのではないでしょうか。

争いごとを避けたい、相手に嫌われたくないと思うあまり自分の本当にやりたいことを隠して気持ちを抑え込んでしまいます。

周囲からは協調性があると思われることもありますが、相手に合わせすぎて自分の考えがあやふやになってしまうことがあります。

HSPの気質と向き合う方法

HSPと人間関係

HSPは感受性が豊かで共感力が高いため、人間関係に疲れやすいと言われています。

自分の考えを押し込めて相手の価値観や意見に合わせようと気を遣ってしまうため、気疲れしてしまうのです。

しかし、他の人から見ると「八方美人」「都合の良い人」だと思われてしまう恐れがあります。

相手に合わせすぎるのではなく、自分の気持ちを軸にして物事を考えるように練習しましょう。

また、HSPは自分よりも相手の気持ちを優先する傾向が強く、嫌なことを頼まれたらなかなか断れないという人も多いのではないでしょうか。

しかし、嫌な誘いを受け続けていると一人の時間が取れず、どんどん疲弊してしまいます。

断るのが苦手という人もいるかもしれませんが、時には勇気を出して苦手な誘いは断るようにしましょう。

HSPと恋愛

HSPは恋愛においても相手の気持ちを尊重したり合わせようとするため、気づかないうちに疲れてしまいがちです。

相手の感情に共感しすぎて、自分自身のメンタルが落ち込んでしまうこともあるでしょう。

相手への依存や尽くしてしまうことに悩んでいる人は、恋人だとしてもあくまで相手は他人、自分は自分なのだと割り切って接することが大切です。

また、一緒にいる時間が長くなるにつれ、息苦しさを覚える人もいるでしょう。

HSPが恋愛する上で大切なことは、プライベートの時間を確保することです。

一人でゆっくり過ごす時間が必要なことを伝えて、適度な距離を取るようにしましょう。

HSPと仕事

HSPは人混みや騒がしい場所、マルチタスクや臨機応変な対応を求められることが苦手という人が多いです。

そのため、人との関わりが多い接客業や飲食店のスタッフ、コールセンターなどはあまり向いていません。

また、ノルマに追われるような仕事や競争しなければならないような、営業や保険などの仕事も向いていないでしょう。

HSPは人の話を聞いて共感することが得意なため、カウンセラーやセラピストのような人を癒す仕事がおすすめです。

ほかにも、芸術家や音楽家、ハンドメイド作家、クリエイターなど自分の得意分野を活かせるような仕事にも向いているでしょう。

まとめ

今回はHSPの特徴、5つの共通点、HSPの気質と向き合う方法について紹介しました。

HSPの繊細な気質を理解して対策を練ることで、日々の生きづらさを解消することができます。

苦手な人とは適度に距離をおく、一人の時間を大切にする、自分に合った仕事を見つけるなど、少しずつHSPの気質に合わせた暮らしに変えていくことが大切です。

HSPであることをデメリットに思わず、気質を活かして自分のやりたいことにどんどん挑戦していきましょう。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?

「他人の顔色ばかりみてクタクタ」

「自分の意思で生きられない」

「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」

そんな他人軸に悩むあなたは私のブログ(外部リンク)をチェックしてくださいね。

あなたが「自分軸で気楽に生きられるようになる」ことを応援しています♪

精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

精神科医しょうの最近の記事