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バズり続けた最上級の1年を駆け抜ける超ときめき宣伝部。かわいさの裏の図太さに再生12億の続編も

斉藤貴志芸能ライター/編集者
エイベックス提供

今年『最上級にかわいいの!』がバズり、TikTokの総再生回数が12億回を超えた超ときめき▽宣伝部(▽はハートマーク)。アルバムのチャート1位、『Mステ』など音楽番組や数々のバラエティと相次ぐテレビ出演、ピザーラCMと活躍が続き、12月28日のさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブもソールドアウトした。そんな年末に今年2枚目のアルバム『ときめきルールブック』を発売。『最上級にかわいいの!』の続編などを収録し、現在の勢いが反映された1枚だ。

小さい頃から観ていたCMに出られて

――今年のとき宣は、やりたいと思えば何でもできそうな勢いでした。

坂井仁香 そんなこともないですけど、年始に掲げた目標はほとんど達成できました。願えば叶うことを実感しています。

――それぞれ特に嬉しかった仕事は何ですか?

吉川ひより ピザーラのCMです。CMは毎日流れるもので、いつか出たいと思っていました。「ピザーラお届け」は小さい頃から観ていて、自分たちが出る側になるのはすごいことで、決まったときは本当に嬉しかったです。

坂井 テレビで観るたびに「私! 私!」となりました(笑)。友だちの家でも「これ私だよ!」と言ってましたし、小さいいとこもCMが流れると「ひとちゃんだ!」と言ってくれているらしくて。

小泉遥香 私は『FNS歌謡祭』に出るのがずっと夢でした。テレビを観ながら「呼ばれないかな」と冗談で言っていたのが、本当に出られて。有名なアーティストの方々と共演させていただけて、すごく記憶に残っています。

辻野かなみ 私は念願のソロ写真集を出せました。水着になって脚を出したり、新しい挑戦ができて。撮影前にはジムに行ったり、食べ物に気をつけたりして臨みました。

好きなものを発信したらお仕事に繋がるなと

――前回、ジュリアさんと愛貴さんに取材させてもらったとき、「2人でさつまいも博のアンバサダーをやりたい」と言っていたのも実現しました。

杏ジュリア 毎年お客さんとしてさつまいも博に行っていて、アンバサダーというものがあることを知って、ずっとやりたいと思っていたんです。

菅田愛貴 好きなものを発信していたら、お仕事に繋がるんだと初めて実感しました。好きと言うのがちょっと怖いところもあったんですけど、これからも発信していこうと思いました。

――愛貴さんは現在だと、『ラヴィット!』木曜のシーズンレギュラーも務めています。

菅田 朝4時起きで、毎回2日くらい前から緊張しています。ドキドキしながら台本を読んで、「ここはこう言おう」とイメージしているんですけど、全然予想通りにいきません(笑)。その場で対応できるように、朝から頭をフル回転させています。

――ひよりさんはいろいろな番組で即興ものまねを披露してきました。

吉川 習得できたものがちょこちょこあります。

――個人的には『あのちゃんの電電電波♪』での、あのちゃんのものまねがツボでした。

吉川 私も手応えを感じました。ものまねしてみたら意外とハマって、しかも、ご本人と共演できて新しいレパートリーが築けて。結構自信があります(笑)。

坂井 あの収録、楽しかったね。ずっと「出たいね」と話していた番組で、みんなで気合いを入れて、「ここで誰がどう行くか」と準備していたんです。

好きなところを言われて気分いいです

――アルバム『ときめきルールブック』では、『最上級にかわいいの!』の続編『こんなあたしはいかがですか』が収録されました。

辻野 ふられてかわいくなってからの続きです。

――新たな恋が生まれたようですが、<これは守って>と出てくるルールが厳しくないですか(笑)?

小泉 厳しいですか?

菅田 簡単なことですよ(笑)。

坂井 でも、<目が合うたびにキスして>はちょっと厳しいかもしれない。電車とかで目が合ってキスされるのは、さすがに恥ずかしいので(笑)。

辻野 それくらい愛して、ということです。

小泉 <あたしの好きなとこ3つ言ってから寝て>も絶対やってほしい。

菅田 3つじゃ足りません(笑)。

坂井 100個くらい言ってもらわないと(笑)。

辻野 おはる(小泉)は言ってもらう前に寝てそう(笑)。

坂井 MVでは私はそこで「言ってくれないとダメだよ♪」とウインクしてます。ファンクラブで宣伝部員さん(ファン)とチャットできるアプリがあって。深夜12時くらいに「私の好きなところを3つ言った人から寝ていいよ」とメッセージを送ると、みんなバーッと3つ以上送ってくれるので、気分いいです(笑)。

――ジュリアさんだったら、仁香さんの好きなところを3つ言えますか?

 メンバー全員について言えます。ひとちゃんはとにかく素直、超パワーがあってみんなを引っ張ってくれる、お姉さんみたいにやさしい、というところが好きです。

自分だけ特別にやさしくしてほしい

――歌詞に出てくる他に、恋が続くために必要だと思うルールはありますか?

坂井 他の子にやさしくしないでほしい。自分だけ特別にやさしくしてほしい。

菅田 優先順位1位がいいです。

坂井 私、友だちでも一番仲が良い子が他の子に「遊びに行こう」と言ってると、ちょっと嫉妬します(笑)。怒ったりはしませんけど、「私を最初に誘ってよ!」と思ってしまう感じです。

吉川 歌詞では相手に求めるだけでなく、<君だけのために守りたいことがあります>と自分から提示しているのもかわいくて。(作詞・作曲の)コレサワさんらしいポイントかなと。

――曲中で愛貴さんとひよりさんが「んまっ」と言ってます。

菅田 投げキッスのときの効果音です。

吉川 結構よく「『んまっ』って何?」と聞かれますけど、私たちは疑問に思わなくて。

坂井 『WANTED』で「まっ」と言っているのと同じですね。あっちのほうがわかりやすくて、今回は「馬?」とカン違いされたり(笑)。

小泉 おいしいの「うま」とか(笑)。

吉川 「チュッ」みたいな意味です。

菅田愛貴(すだ・あき) 2004年12月20日生まれ、東京都出身
菅田愛貴(すだ・あき) 2004年12月20日生まれ、東京都出身

ツインテールはアイドルになるために

――ひよりさんはこの曲で歌い出しを担当していますが、よりかわいく行った感じですか?

吉川 <可愛いだけと思いますか>って、自分で言うのは結構ハードルが高いですよね(笑)。

――かわいいのは前提ということで。

吉川 そう言えるくらいの自分でいなければいけない、と思いました。

菅田 MVのコメントが「ひよりんかわいい」「激ヤバ」だらけです。ひよりんのビジュが良くて。

――ちなみに、ひよりさんは高いツインテールは普段からしているんですか?

吉川 最近はめっきりしなくなりました。昔はこのままで帰ったりも全然してましたけど。

小泉 レッスンにもツンテールで来ていたよね。

吉川 20歳前は一本で結んだり、下ろしたりするより、高さは低くても常にツインテールにしていて。今はプライベートではハーフツインくらいで、衣装を着てアイドル・ひよりんになるためにツインテールにする感じです。

浮気ソングを歌うのかとビックリしました

――『ちょま』ではまた微妙な恋愛になっていますね。

菅田 浮気ソングです。

辻野 こっちが続編だったらヤバかった(笑)。

小泉 全然報われないね(笑)。

――手を繋いで帰っている男子は、別の学校に彼女がいるという。

坂井 意味わかりません。

 最低です。

辻野 最初は「どういうことだろう?」と思いました。とき宣でこんな浮気の歌詞を歌うのかとビックリして、自分の読み取り方が間違っているのかなと。

小泉 合ってます。でも、浮気とか、とき宣では絶対言わないワードだよね。

 私は青春の曲以外は、いつも新しい世界を知る感じですけど、この曲は本当にすごい世界観だなと。ここまで振り切っていると、逆に面白くてクセになります。曲調やテンション感からもライブで人気曲になりそうで、楽しみです。

友だちなら沼から連れ戻してあげたい

――主人公の女の子のほうも、そんな男子に誘われるままになっていて。

辻野 好きになっちゃったんですよね。

――沼る気持ちもわかると。

辻野 私はわかりません。どっちもどっちかな。第三者目線で、私の友だちがこうなっていたら、沼から連れ戻してあげたい(笑)。

坂井 彼女がいるのにデートに誘ってくるのは、よろしくないです(笑)。

――<ちょま>は若者が使う言葉ですか?

辻野 言わないです。

吉川 でも、意味はすぐわかりました。「ちょっと待って」の略ですね。

菅田 小学生の頃は言っていたかもしれません。

――<タンマ>はどうですか?

辻野 鬼ごっこで言ってたかな。最近は使いません。

坂井 最近は鬼ごっこをしないからね(笑)。

辻野 会話の中でも、小学生の頃は「タンマ。待って」と言っていて。久しぶりに聞きました。

ずっと詞を書きたくて初めて形に

――『未完成ガール』はひよりさんが作詞しています。自分から書きたいと?

吉川 そうです。ずっととき宣の詞を書いてみたいと思っていて、いろいろ提出はしていたんです。この曲でやっと初めて形になりました。

――それまではボツになっていたんですか?

吉川 そこまで本気でもなくて、「詞になったらいいな」くらいの気持ちだったんです。この『未完成ガール』がポンポン進みすぎて、ビックリしました。

――メロディが先にあって?

吉川 いえ、違います。歌詞から書いて、ここがAメロ、Bメロ、サビというのを自分でだいたい付けて、スタッフさんに送ったんです。「いい感じだから作曲家さんに曲をお願いして、アルバムに入るかも」と言われました。期待しないでおこうと思っていたら、仮歌が完成して、すぐレコーディングになって。そこで初めて、母にも「実は作詞した」と報告しました。

辻野 お母さんは何て言ってくれたの?

吉川 「すごいね。才能だね」と言ってくれて。私は夢を言うのが恥ずかしいタイプで、コソコソ書いていて(笑)、完全に決まってからメンバーにも言いました。

吉川ひより(よしかわ・ひより) 2001年8月12日生まれ、千葉県出身
吉川ひより(よしかわ・ひより) 2001年8月12日生まれ、千葉県出身

お風呂で言葉が舞い降りてきたんです

――苦労して書いた感じですか? スラスラ書けました?

吉川 これはめっちゃスラスラ書けました。

辻野 「詞が舞い降りてきた」と言ってました。

吉川 本当にそうだったんです。もともと『未完成ハート』というタイトルで恋愛ソングにしたくて、半分くらい書いてはそれ以上思いつかず、下書きが溜まっていました。それが『未完成ガール』というタイトルにしたら、自分たちに当てはまるなと。ツアー期間中にお風呂の中で、ワードがバーッと浮かんできました。

――本当に急に降りてきたんですね。

吉川 忘れないように、すぐ携帯のメモに書き留めました。今なら書けるかもと、午前1時半くらいから続く言葉を探してまとめていったら、夜のうちに完成したので、翌朝にマネージャーさんにLINEで送りました。パズルのピースがうまくハマった感じで、今までで一番手応えがあって。自分がメンバーで宣伝部員さんを知っているからこそ、伝えたいことを歌詞で表せました。形になって本当に良かったです。

ファンの方を軸にしているのがとき宣らしくて

――他のメンバーから見て、ひよりさんらしさが出てるのはどの辺ですか?

坂井 <未完成ガール>や<あたしのハッピーエンド>というワードはかわいらしくて、ひよりんっぽいなと思いました。<理想求めて120%全力毎日>とか、自分のことを書かれているような歌詞もたくさんあって、感動しながらレコーディングしました。

吉川 コレサワさんリスペクトで、<わたし>にしていたところは全部<あたし>に変えました。

小泉 メンバーだけでなく、宣伝部員さんのことも書かれていて。私たちは皆さんと一緒に何かを叶えたい、ついてきてねと言うことが多いので、ファンの方を置いてけぼりにせず軸にしているのがとき宣っぽくて、さすがだなと思いました。

――<ストレートにハッピーエンドなんて3巻目で飽きちゃうわ>とか、漫画にたとえているのも面白いですね。

吉川 そこはうまくハマって繋がりました。ドラマなら何話とか、いろいろ考えましたけど、私たちは漫画のヒロインみたいな気分でアイドルをやっている部分もあるので。

菅田 レコーディングでも、ひよりんが最初に録った歌を聴きながら歌ったんですけど、その歌声がめっちゃ良くて。全部ひよりんに歌ってほしいくらいでした。

小泉遥香(こいずみ・はるか) 2001年1月5日生まれ、埼玉県出身
小泉遥香(こいずみ・はるか) 2001年1月5日生まれ、埼玉県出身

スマホの裏が他のアイドルなら許しません(笑)

――『超最強』も直にファンの方に向けた曲ですね。<独り占めか布教するか選びなさい!>とか。

小泉 これは本当にそうですね。

辻野 ファンとアイドルの曲。

坂井 スマホの裏には私以外の子を挟まないでほしいと(笑)。とき宣のメンバーならいいですけど、他のアイドルさんのトレカを挟んでいるのを見つけたら、私も許しません(笑)。私たちもみんなの一番でいられるように、いろいろ頑張りますから。

 私もメンバー内だったら、特典会で「〇〇のレーンに行ってきていい?」と聞いてくれた方には「いいよ。楽しんできて」と言います。でも、しばらく会ってない間に、他のグループに行ってしまうのは悲しいです。この曲ほど「私だけを」という感じではないですけど、とき宣だけを見てほしい気持ちはあります。

香港ディズニーでの2人の後ろ姿を

――ロック画面のことも出てきますが、皆さん自身は何にしていますか?

小泉 私は(マスコットキャラクターの)パブりんです。癒されるので。

菅田 かわいいよね。

小泉 特に座ってお椀みたいになっているパブりんが好きで、ツアーで2ショットで撮った写真をロック画面に使っています。

辻野 私はひよりんと香港ディズニーランドに行ったときの、シェリーメイの被りものをした2人の後ろ姿です。

吉川 撮ったその日に変わっていたよね。私もお揃いです。

小泉 カップルか(笑)。

辻野 ロック画面って何にしたらいいか、これというものがずっと見つからなかったんです。それにしてから、気づけば何ヵ月もそのままになっています(笑)。

辻野かなみ(つじの・かなみ) 1999年6月2日生まれ、埼玉県出身
辻野かなみ(つじの・かなみ) 1999年6月2日生まれ、埼玉県出身

弟には何でも買ってあげちゃいます

菅田 私は弟の小さい頃の写真で、ずーっと変わりません。めっちゃかわいくて、見るたびに元気になります。本人も何歳になってもかわいいので、何でも買ってあげちゃいます。この前も靴と日傘を買いました。

――孫のことを言ってる人みたいですね(笑)。

菅田 もうおばあちゃんの気持ちです(笑)。

 私は『蓮ノ空(女学院スクールアイドルクラブ)』のスリーズブーケの2人です。でも、「この日までに提出」とか大事なリマインドがあると、その日付をドーンと待受にします。

坂井 私は自分です。

5人 (爆笑)

坂井 今はグアムで撮った、ショッピングカートを押して正面を向いている写真です。年に2回くらい変えています。

辻野 生誕祭のときの写真も印象が強いよね。

菅田 あれは私が撮りました。でも、変えられちゃった(笑)。

坂井 ごめん(笑)。

辻野 仁香は思い返しても、ずっと自分の写真かも。

坂井 そうですね。「この自分かわいいな」と思いながら(笑)。

杏ジュリア(あん・じゅりあ) 2004年1月15日生まれ、東京都出身
杏ジュリア(あん・じゅりあ) 2004年1月15日生まれ、東京都出身

ひと息で速く歌わないといけなくて

――『プリンセスヒーロー』は低くて速くて、新境地だったのでは?

坂井 すごく難しかったです。ディレクターさんも「人間が歌う曲じゃない」と言ってました。

吉川 口が全然回りませんでした。

――特に愛貴さんのパートの<夢に向かっている人たちの>からの2Aは速いですね。

菅田 今もライブで苦戦しています。練習はしているんですけど、なかなかうまくいかなくて。ここはひと息で行かないといけなくて、焦ってちょっと速くなってしまったり。まだ鍛えないといけません。でも、そのあとにひよりんが<大丈夫>と支えてくれるので、頑張っています。

坂井 <大丈夫>は大人な声だよね。

小泉 いい女、みたいな感じ。

――全体的な歌い回しもクールで。

坂井 どんな顔で踊ったらいいのか、いまだに正解が見つからなくて、いつもみんなで「もうちょっと笑ったほうがいいかな」とか話しています。

辻野 振付もロボットみたいな感じでカクカクしていて。

菅田 歌詞がすごくいいんです。この間もそんな話になりました。

坂井 <誰かを落とすくらいなら自分が強くなればいい その方がずっと可愛いでしょ?>がいいね。私たちも強くならなきゃダメだよねと。今の気持ちのままです。

誰かに負けないと思うことは面倒くさくて

――最上級にかわいいだけでなく、<最上級に図太くて>も皆さんのままですか?

坂井 本当にそうだと思います。

吉川 図太さがあるからこそ、この10年やってこられました。普通ならくじけていました。

――<絶対負けたくないぜ>も思うこと?

小泉 たぶんみんな負けず嫌いです。

辻野 自分に負けたくない。「昔は良かった」と言われたら一番悔しいので、今が最強でいたくて。

坂井 自分たちが目標にしていることを、他のアイドルさんが叶えていくのを見て、悔しくなったりもしました。私たちもずっと強かったわけでなくて、くじけそうになることもあって。みんなで話し合ったり、電話したり、支え合って、ここまで来られたかなと思います。

菅田 悔しさは日々ありながら、頑張る気持ちを上げています。

吉川 あきちゃんは横浜アリーナで「ソールドアウトできませんでした」と、ちゃんと言葉にしていて。それが言える勇気がすごいなと思いました。

小泉 私も大人になってきたので、誰かに負けたくないと思うことは面倒くさくなりました(笑)。自分の敵はいつも自分。甘ったれている自分には負けたくないです。

坂井 ラーメンをもう1杯食べてやる、とか(笑)?

小泉 ストイックでいたいです。ちゃんと練習したいとか、そういう精神が強くなってきて。ファンの方が他のグループに行ってしまっても、自分に何か良くないところがあったのかな、というほうに向きます。

レコーディングに命を懸けていた時期も

――ジュリアさんも「絶対に負けたくない」と思ったことはありますか?

 2020年ごろはレコーディングに命を懸けていました。当時はコロナ禍でライブもなかったので、徹夜で練習もしましたし、歌詞は見ないで全部歌えるくらいになっていて。それでも思い通りに歌割りがもらえないと、すごく悔しかったです。歌割りが来ると、心臓がドキドキしながら開いていた時期もありました。でも、今はいい意味で力を抜いています。今回のアルバムもレコーディングのスケジュールはキツキツな中で、覚えるのが早くなったみたいで、とにかく楽しく歌っていて。どんな歌割りが来ても「ああ、いいね」となりますけど、数年前までは本当に負けたくない気持ちでいっぱいでした。

――かなみさんも初期は歌割りになかなか恵まれませんでした。

辻野 私の場合、ファンの人に申し訳ない気持ちが強かったです。自分が上手じゃないから歌割りがもらえないのは仕方ない。でも、応援してくれる方を悲しい気持ちにさせてしまうのが辛くて。だから、どうにかして頑張ろうという精神でした。ずっと歌い出しを担当するのを目標に掲げていて、今回やっと『未完成ガール』で叶ったんです。ひよりん作詞の曲だったのがすごく嬉しくて。

吉川 初めて聴いて「あっ、かなみんの声だ!」って、1回巻き戻しました。

辻野 ウルウルしながら聴いていたら、ひよりんから「嬉しい」ってLINEが来ました。

坂井 私も「ついにやった!」って嬉しかったし、ぴよが作詞した曲で実現したのが、また感動的。

辻野 いろいろ繋がって、今まで歌い出しがなかったのはこの曲のためだったんだ、と思えました。

第2のリコピン少女になれます

――『ときめきルールブック』にちなんで、皆さんが日常でルールにしていることを教えてください。

 朝と夜にビタミンCとビタミンBとグルタチオンを飲みます。今年はいっぱい焼けてしまったので、美白のためです。

辻野 私も夏から毎日トマトを食べていました。大好きなろく助の塩を掛けて。成果は出ているかわかりませんけど、第2のリコピン少女になれます(笑)。

吉川 どんなに疲れていてもお風呂に入ります。寝不足になっても、メイクをちゃんと落として。入らないで寝ちゃう人もいますけど、私にはできません。

坂井 私も気持ち悪くて無理。

 私はソファで寝ちゃったりします。ワンちゃんを寝かしつける係なんですけど、2匹が寝る前に私が寝ていて、朝になっていることが結構あります(笑)。

車を運転するときにかわいい顔をしてます

小泉 どんなに忙しくても、SNSは更新するようにしています。毎回フィード投稿ができなくても、ストーリーとかTikTokは更新するとか。

菅田 私はウソはつきません。どうせバレるのが目に見えているので、最初から正直に生きています。

坂井 車を運転するときにかわいい顔をします(笑)。私は結構バックミラーで後ろの人の顔を見るんです。だから、前の車の人も私の顔を見ているかもしれないし、それがもし私のファンの人で、変な顔で運転しているのを見られたら冷めてしまうかも。逆に私を知らない人にも、バックミラーで見てかわいいと思ってほしくて(笑)。リップを塗ったりもしています。

――顔を気にしすぎて、運転がおろそかになったりはしませんか?

坂井 ならないです。かわいくしているほうがモードに入って、バチバチ運転できるので(笑)。

坂井仁香(さかい・ひとか) 2001年7月25日生まれ、神奈川県出身
坂井仁香(さかい・ひとか) 2001年7月25日生まれ、神奈川県出身

良い状態でステージに立てたら最強です

――4月に発表された年末のさいたまスーパーアリーナでのコンサートも、いよいよ近づいてきました。

坂井 (取材日時点で)まだセトリも聞いていませんし、アルバム曲の振り入れもほとんどしていません。こういう取材で「そろそろですね」と言われたり、メンバー同士で「あと1ヵ月くらいしかないね」と話したりすると、実感が湧いてきます。

小泉 ちょっと怖いです(笑)。

坂井 とき宣のライブに初めて来てくださった方に「期待していたけど、こんなものか」とは絶対思われたくないので。メンバー全員の歌とパフォーマンスの良さを知って帰ってもらえるようにしたいです。私たちには今、嬉しいことがいっぱいあって、気持ち的にも良い状態でステージに立てたら、最強だと思っています。皆さんに「楽しかった」と言ってもらえるライブで成功させて、いい年を迎えたいです。

――これだけ素晴らしい1年を駆け抜けてきて、最後にコケるわけにはいきませんよね。

坂井 そうなったら、みんなで泣こうね。

小泉 というか、みんなで笑えるようにしよう(笑)。

超ときめき宣伝部

スターダストプロモーションに所属する10代の女性タレントで2015年4月に結成。「ときめく何かを宣伝するために今日も歌う」をコンセプトに活動。2016年11月にメジャーデビュー。2019年4月にavexからの1stシングル『ときめき宣伝部のVICTORY STORY/青春ハートシェイカー』をリリース。2020年4月より超ときめき宣伝部に改名。ラジオ『晴れ ときどき 超ときめき宣伝部』(ラジオ日本)、『超ときめきSTYLE』(ニッポン放送)に出演中。公式HP

『ときめきルールブック』

発売中

TYPE-A
TYPE-A

初回生産限定盤(2CD+Blu-ray+KiT ALBUM) 15000円(税込) *mu-moショップ限定

通常盤TYPE-A(CD+2DVD) 7000円(税込)

通常盤TYPE-B(CD) 3000円(税込)

通常盤TYPE-C・D(CD) 2000円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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