美脚スレンダーなミスFLASHがグラビアから女優の道へ。異世界に迷い込んだヒロインの親友に
「ミスFLASH2018」から美形とスレンダーなスタイルのグラビアで人気を博した保﨑麗。女優活動も広げてきた中、青春SFラブストーリー『きみといた世界』に出演した。クラスの人気者の女子が陰キャの男子と共に謎の世界に迷い込み、元の世界に戻る条件は両想いになること……という物語で、主人公の女子の親友という役どころ。芸能界を目指したルーツから現在に至るまで語ってもらった。
物心ついた頃からアイドルが好きだったんです
――事務所のオスカープロモーションには、どんな経緯で入ったんですか?
保﨑 自分から履歴書を送りました。物心がついた頃からアイドルが好きで、よくマネをして踊ったりしていて。ずっと芸能界に入りたいと思っていたんです。
――ももいろクローバーZがきっかけでしたっけ?
保﨑 物心がつく前はミニモニ。さんやあやや(松浦亜弥)さんを見て、踊っていたみたいです。自分で意識して好きになったのは、ももクロさんからでした。
――でも、オスカーはアイドル系の事務所ではないですよね?
保﨑 そうなんです。いろいろなところに履歴書を送っていて、オスカーのオーディションで受かったので。入ったあとはモデル活動が多かったです。
――「ミスFLASH2018」でグランプリを受賞しましたが、グラビア志向もあったんですか?
保﨑 考えてなかったんですけど、当時のマネージャーさんに「こういうのをやってみる?」と言われて、初めてのことに挑戦したいなと思って。半年にわたるオーディションで、配信をして、撮影会でファンの方とお話しするのも初めてでした。最初は軽い気持ちだったのが、人気ランキングの順位が刻一刻と変わるので、1日6時間配信したり、頑張って成長できました。
あり得ない状況に入る演技が楽しいなと
――グラビア活動の中で身に付けたこともありますか?
保﨑 スタイル維持やボディメイクへの意識は、すごく高まりました。今でもジムに行ったり、太らないように食べるものを考えたりしています。
――食べ物は誘惑に負けそうにはなりませんか?
保﨑 食べたいものは計画的に食べているので、「今日どうしても二郎ラーメンを食べたい」みたいにはなりません。「この日に食べよう」と決めていて、食べ過ぎたら次の日は抑えます。
――女優業にはどう興味を持ったんですか?
保﨑 モデル活動で広告メインでやっていたのが、ミスFLASHからお仕事の幅が広がって、ドラマとかもやらせていただく機会が増えたんです。普通に生活していたらあり得ない状況に入ったりするのが楽しいなと、徐々に好きになっていきました。
自分の感情を客観的に見るようになりました
――自分でドラマや映画は観ていたんですか?
保﨑 好きでNetflixで観たりしています。一番印象に残っているのは昔のドラマの『夜行観覧車』です。放送当時からリアルタイムで観ていて、杉咲花さんがほぼ同い年なんですね。15歳ですごい役柄で演技にも惹かれましたし、ミステリーで謎がどんどん解き明かされていくのも面白くて、食いついて観ていました。最近だと『地面師たち』とかダークなものも観ます。やっぱり自分が体験できないようなお話が好きですね。
――演技力を磨くために、してきたことはありますか?
保﨑 レッスンはしっかり受けました。あと、「経験してないことは出せない。いろいろな感情になったほうがいい」と聞いたことがあって。悲しさや辛い感情にも目を背けず、今はどういう気持ちなのか、自分で客観的に見るようにしています。こう思ったから辛くなって、こんな動作に出ている、こんな表情になってるとか、意識的に感じるようになりました。
撮影期間の前からテンションを上げて
――『きみといた世界』での主人公の親友の横山理奈役は、オーディションで決まったんですか?
保﨑 そうです。1次、2次、3次と審査があって、選んでいただきました。ひとつの台本で全員がいろいろな役をやった気がします。私は伸び伸びできたときに受かっていることが多くて、このオーディションもそんな感じで演じられました。
――制服の高校生役は久しぶりでした?
保﨑 撮影が2年半くらい前で、私は22歳か23歳だったので、4~5年ぶりの制服でした。高校時代から時間が経っていてソワソワしましたし、大丈夫かなと。理奈が明るいムードメーカーみたいな役だったので、キャピキャピした高校生になり切れるように頑張ったところはあります。
――そういう高校生ノリを出すために、心掛けたことはありますか?
保﨑 私が普段、淡々としていて起伏がないタイプなんです。楽しいことを体現できるように、撮影期間の前からテンションを上げていました。
――普段はそんな淡々としているんですか?
保﨑 昔から「落ち着いているね」と言われることが多いです。ディズニーランドに行ってミッキーが来ても、キャーッとはなりません。普通に「ああ、ミッキーだ」という(笑)。
高校時代は男の子の親友がいました
――自分の高校時代も思い出しました?
保﨑 制服で教室の机に腰掛けて、輪になってしゃべったりするのは、懐かしいなと思いました。私はどこにでもいるような普通の高校生でしたけど、中学2年からお仕事をしていたので、醍醐味の行事にあまり参加できなくて。文化祭は1回も出ていませんし、修学旅行も行けませんでした。心残りの多い高校時代でした。
――『きみといた世界』での主人公の碧衣と理奈のように、ツルんでいた親友はいました?
保﨑 すごく仲良くてニコイチと呼ばれていた男の子がいました。女の子が少ない学校で、ずっとその子と一緒にいて、他の友だちとみんなで放課後に公園でしゃべったりしました。
――つき合っていたわけではなくて?
保﨑 それは本当にまったくなくて、ずっとただただ友だちでした。「つき合っているの?」と聞かれたことはありますけど、お互いそんなこと考えてもいなかったので。
――男女の友情は成立する派なんですね。
保﨑 たぶんお互いタイプでなければ成立すると思います。でも気は合ったので、映画を観に行ったり、みんなでごはんとかもありました。
試写で2年半ぶりに会って懐かしくて
――2年半前の撮影で、今も記憶に残っているのはどんなことですか?
保﨑 控え室がみんな一緒で、(W主演の)高橋(改)くんと私の待受画面がたまたま同じだったんです。当時流行っていた幸せの鳥で「匂わせ?」みたいに話したのを覚えています(笑)。
――廊下で碧衣と話すシーンはアドリブですか?
保﨑 いちおう台詞はありましたけど、言い終わったあともカメラが回っていたので、アドリブで繋げて日常会話ふうにしゃべったこともあります。
――碧衣役の中川可菜さんとは、親友感を出すためにより話したりも?
保﨑 私の撮影は2~3日で、電話越しのシーンもあって、あまり一緒にいる時間はなかったです。でも、同世代なので他愛ない話もしやすくて。最近、試写で2年半ぶりにお会いして、懐かしくていろいろ思い出しました。
忘れていたピュアな気持ちに戻れました
――試写で2年半前の自分を観て、どう感じました?
保﨑 髪の毛が短いのと、冬に撮影して寒さで顔色がちょっと悪いなと(笑)。電話のシーンは私の顔は映っていませんけど、台詞はナチュラルに言えてました。
――感動したシーンはありますか?
保﨑 見どころはいっぱいありました。ラブストーリーで主人公の2人の手が触れ合ったり、キュンキュンもします。忘れていた高校時代のピュアな気持ちに戻れて良かったです。今は全然こういうことはないので(笑)。
――保﨑さんだったら、陰キャの水野とは両想いになれそうですか?
保﨑 相手のために体を張って頑張ってくれるのは感動しました。意外と男らしくて、キュンとするとは思います。
クリスマスには家族に料理を作ったり
――クリスマスのシーンもありますが、今年は何か予定はありますか?
保﨑 ちょうどこの映画の舞台あいさつや他のお仕事が入っていて、あまりできることはなさそうです。できたら定番でチキンとかを食べて、ワインを飲んだりするパーティーをしたいです。
――今までの人生でのクリスマスの思い出は?
保﨑 チキンを食べた思い出しかありません(笑)。ここ数年はターキーレッグを買ったり、料理にハマって家族に作ったりもしています。
――どんな料理を?
保﨑 映えるのが好きで、低温調理でローストビーフとか、カルパッチョ、肉巻き、ビーフシチューとか、手の込んだものも作ります。おいしさに自信あります。
――映画では「カラオケとかいいんじゃない?」という台詞がありました。
保﨑 当時はコロナ禍で行けなかったから、逆に台詞にしたところもあると思います。私はカラオケは好きで、よく行っていて。あいみょんさん、ポルノグラフィティさん、back numberさんとかいろいろ歌います。
――小さい頃に歌ってたというももクロは?
保﨑 一緒に行く人が盛り上がれる曲がいいかなと。最近はあまりないですけど、兄と行ったりすると『行くぜっ!怪盗少女』とか歌っていました。
ビールを飲みながら野球を観るのが楽しくて
――インスタを拝見すると、いろいろ出掛けてますよね。台湾や道後温泉、ロックフェス、野球やサッカー観戦まで。
保﨑 コロナ禍で行けなかったので、今は羽を伸ばしているところです。アウトドアもインドアもいけます。サッカーや野球も売り子さんからビールを買って、飲みながら観るのが一番。競技にすごく詳しいわけではないですけど、お祭り感覚でラフに観に行ってます。
――ひいきチームはあるんですか?
保﨑 東京出身なので巨人で、岡本選手が好きです。でも、エスコンフィールドの日本ハム戦に行ったとき、ちょうど目の前にいた万波選手がめちゃめちゃ遠くからアウトにしたんです。肩が強すぎて惚れました。「すごーい!」って。
――野球観戦のために北海道に行ったんですか?
保﨑 新しい球場ができたので。でも、基本ごはんがメインで、けやきやすみれのラーメンやいくら丼を食べて、おいしかったです。
やったことのない挑戦が好きなので
――一方で、東京ダービーでは2万円負けたとか。
保﨑 ダメでした(笑)。前に競輪の番組をやらせていただいてましたけど、競馬はあまり行ったことがなくて。ずっとやりたいなと思っていて、やったら負けました(笑)。でも、惜しかったんです。絶対来ると思った三連複で5千円を賭けて、当たったら10倍の5万になるはずが、落馬してしまって。それがなかったら当たっていたので、悔しかった思い出があります。
――ギャンブラー気質ではあるんですか?
保﨑 どうなんでしょう。競馬は向いてない気がして、お金が溶けそうだったので、その後は行ってません。次は競艇が気になっています。やったことのないものに挑戦するのが好きなので、行きたい気持ちがあります。
――来年は仕事ではどう勝負しますか?
保﨑 お仕事は自分の人生の軸なので、もっと精力的に、常に前進していきたいです。女優とモデルを両立できるように頑張ります。
観ている人を作品に連れていけるように
――今までの芸能人生では、停滞を感じた時期もありました?
保﨑 常に焦ってはいます。同世代も周りに多くて、SNSで「これに出ます」とか告知があると、負けられないと思いますけど、日々努力するしかないなと。どうしたらオーディションに受かるか、いろいろ研究しています。
――ビジュアルは武器になりますよね。
保﨑 とんでもないです。やっぱり演技力を磨かないと。観ている人を作品の世界に連れていけるくらいの演技派になれたらと思っています。
――好みのダークな作品に出たいとも?
保﨑 学生役は叶ったので、次はダークな作品ができたらいいですね。ドキドキ、ハラハラさせるアクションやミステリーもやりたいです。もう高校生役は厳しいところがあるので(笑)、会社のOL役とかもできれば。
――プライベートで手を伸ばしたいこともありますか?
保﨑 ヨーロッパに行ったことがないので、本場のイタリア料理を食べたいです。タイ料理も好きで現地で味わいたいですし、やっぱり食は大事です(笑)。
Profile
保﨑麗(ほざき・れい)
1998年10月19日生まれ、東京都出身。「ミスFLASH2018」でグランプリ。主な出演作は映画『青春カレイドスコープ 夏色のマフラー』、『現代怪奇百物語 弐之章』、ドラマ『ブラックペアン シーズン2』など。12月14日より公開の映画『きみといた世界』に出演。
『きみといた世界』
監督/政成和慶 原作・脚本/arawaka、政成和慶 製作・配給/BASARA
出演/中川可菜、高橋改、保﨑麗、阿部快征、弓削智久ほか
12月14日~27日・池袋シネマ・ロサにて20:30~上映ほか全国順次公開