元サウナ施設のアート空間『CHILL』でととのう【武蔵新城】
コロナ禍において人々の余暇の楽しみ方にも変化があり、いま空前のサウナブームである。
しかし今日お伝えするのは『サ道』『サ活』でもではなく、そのトレンドに逆行するかのようにサウナ施設をリノベーションして昨年11月にオープンした複合施設「CHILL」。2階にアーティストのシェアアトリエ、3階はカフェラウンジとなっている。
「CHILL」はJR南武線・武蔵新城駅から徒歩3分という便利さながら、周りは住宅もある割と静かな場所にある。オープンといっても外から見れば、懐かしさが感じられる少し古びた建物で、外壁には「食とアートと音と映像と」と書かれている。
これだけではどんな施設なのかまったく想像がつかず、イメージをふくらませながら外階段を上る。エントランスを抜けてまず目に入ったのは、いたるところに飾られたアート作品とレトロ感たっぷりのシャンデリア。何とも雰囲気のある内装だ。
2階はシェアアトリエになっており、取材した日は5、6人ほどのアーティストがそれぞれのブースで作品を仕上げていた。
シェアアトリエの入り口に鎮座した、昔ながらの銭湯やサウナで見かけるマス目棚を眺めながら3階へ上がると、そこはニューヨークブルックリンかと見紛う広々としたおしゃれな空間が広がっていた。ここが「CHILL」3階のカフェラウンジだ。けっこう広い!
このカフェラウンジでは、おひとりさまの食事や夜にはチョイ飲みなど、気楽にキャッシュオンで楽しめるセルフスタイルを取っており、カウンターで注文と支払いを済ませ、自分のお気に入りの席で料理や飲み物が来るのを待つシステムだ。
雰囲気のある暗めの照明、様々な素材やデザインの不揃いなソファーや椅子、至るところに置かれた観葉植物などバラバラなようで独特の統一感を醸し出しており、海外暮らしにあこがれている人などは間違いなく好きなテイストではないだろうか。
壁に描かれたダイナミックなアートを背に写真を撮れば、
「いま実は海外にいます!行きつけのカフェを紹介します!」となどといっても通用してしまいそうだ。
お気に入りの椅子を見つけて読書するときはここ、友人やカップルでまったり語るときはソファーで、豆を選べるコーヒーを飲みながら、仕事に没頭したいときはたっぷりとしたサイズのアンティークテーブルでと、その日の気分に合わせて席を選べるのも人気の秘密だろう。
おしゃれ系カフェにしてはめずらしくキッズスペースもあるため、ママ会にも使えるという使い勝手の良い空間だ。
日常にアートな感覚を味わいながらゆったりとした時間を過ごす。コロナ時代の新しいアクティビティの楽しみ方として、自宅の近くにお気に入りの場所を持つというのも一つの方法だろう。
第二のわが家のようにくつろげる「CHILL」のフードラウンジで「ととのう」体験をしてみてはいかがだろうか。