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NTTドコモ井伊社長「ゼロ円プランはやるつもりはない」 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.443

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

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石川 温の「スマホ業界新聞」

2021/11/13(vol.443)

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《目次》

1.ソフトバンクとNTTドコモは「ゼロ円プラン」に否定的

-----三木谷楽天会長「povo2.0の影響はない」

2.KDDIが「匠の技」から卒業したネットワーク運用拠点を公開

------自動化で復旧時間を従来比で最大40%短縮へ

3.ソフトバンクがNVIDIAとMECに向けた研究施設を開設へ

-----完全仮想化ネットワークとエネルギー問題は両立するのか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

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1.ソフトバンクとNTTドコモは「ゼロ円プラン」に否定的

-----三木谷楽天会長「povo2.0の影響はない」

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基本料金ゼロ円を巡る攻防が面白くなってきた。

楽天モバイルが今年4月からスタートさせた基本料金ゼロ円から始まる新料金プラン。過去を振り返ってみるとauがケータイのころにやっていた「ダブル定額」に近いかもしれない。当時、パケットを使いすぎて高額請求となる「パケ死」が問題視された中、auはCDMA 1X WINの開始とともに月額4200円の「EZフラット」という定額制を提供していたのだが、ユーザーの反響はイマイチであった。そこで、最初の値段を下げ、それ以上使っても定額内に収まる設計にしたことで、一気にユーザーが飛びついたのだった。

まさに楽天モバイルの新料金プランは「ダブル定額」の再来というわけだ。

楽天モバイルの基本料金ゼロ円に対して、真っ向勝負を挑んできたのはKDDIだ。当初、他社対抗としてUQモバイルを強化したものの、それでも基本料金がゼロ円から始まるプランを求めて、楽天モバイルに流れるユーザーがいたため、povo2.0で基本料金をゼロ円を投入。結果、解約率の改善につながった。

一方で、ソフトバンクとNTTドコモは基本料金ゼロ円には慎重な構えを見せる。ソフトバンクの宮川潤一社長は「ネットワークを維持するために24時間365日体制でネットワークの監視をしている社員がいるし、機械は必ず壊れるものだ。復旧のために現地に出向くこともある。こういう運用コストが賄えなくなるような料金プランまで踏み込むつもりはない。基本的なネットワーク維持コストについては、ユーザーに応分に負担していただき、あとは使用量に合わせた料金の違いがある形がベストだと思っている」とした。技術畑出身の宮川社長らしい考え方だ。

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ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

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