Yahoo!ニュース

BALMUDA PhoneとグーグルPixelとの共通点 石川 温の「スマホ業界新聞」Vol.444

石川温ケータイ/スマホジャーナリスト

---------------------------------------------------------------------------------------

石川 温の「スマホ業界新聞」

2021/11/20(vol.444)

---------------------------------------------------------------------------------------

《目次》

1.なぜ、ソフトバンクはバルミューダと心中する気になったのか

-----バルミューダとGoogle・Pixleに見る共通点とは

2.NTTが宇宙にデータセンターの設立を計画

------海外企業に先を越されず周波数帯を確保できるのか

3.キャリア各社がドローンビジネスに本腰

-----2022年度にレベル4解禁でドローンは儲かるのか

4.今週のリリース&ニュース

5.編集後記

---------------------------------------------------------------------------------------

1.なぜ、ソフトバンクはバルミューダと心中する気になったのか

-----バルミューダとGoogle・Pixleに見る共通点とは

---------------------------------------------------------------------------------------

バルミューダが発表した「BALMUDA Phone」について、いろいろと思うことがある。率直な感想はエンガジェット日本版やアスキーの記事で執筆しているので、そちらを参考にして欲しい。

ネットの反響を見る限り、総じて「不評」なのだが、そもそもBALMUDA Phoneを独占販売するソフトバンクはこの状況を、どう思っているのか。

BALMUDA Phoneの発表会では、4Gスマートフォンとして開発を進めていたバルミューダに対してソフトバンクが「絶対に5G対応にして欲しい」と懇願したという。そこで、バルミューダは設計をイチから見直し5Gに対応。結果として、当初、予定していた、持ちやすいとされる4.8インチディスプレイは諦め、4.9インチに変更。さらに本来であれば2021年春発売の予定だったスケジュールも後ろ倒しされ、この11月になったという。

設計を見直させるほどの助言をするのでであれば、ソフトバンクはもうちょっと「これじゃ売れない」というアドバイスもすべきだったのではないか。

ソフトバンクなどキャリア各社は、いまのスマートフォンにおける売れ筋やトレンドを誰よりも熟知しているはずだ。メーカーが提案してきた多数の本体カラーに対しても、売れる色しか調達しないなど、厳しい目でスマートフォンを取り扱っている。

いくら「独占販売」に目がくらんだからといって、ソフトバンクがちゃんとバルミューダに助言していれば、こんな事故は起きなかったのではないか。

この記事は有料です。
石川 温の「スマホ業界新聞」のバックナンバーをお申し込みください。

ケータイ/スマホジャーナリスト

日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社後、日経TRENDY編集記者としてケータイ業界などを取材し、2003年に独立。現在は国内キャリアやメーカーだけでなく、グーグルやアップル、海外メーカーなども取材する。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。ニコニコチャンネルでメルマガ「スマホ業界新聞」を配信。近著に『これからの5Gビジネス』(エムディーエムコーポレーション刊)がある。

石川温の最近の記事