亀田和毅はフェザー級で再浮上なるか 厳しい条件の中で真価が問われる再起戦
31日名古屋国際会議場イベントホールで、ボクシング元2階級王者の亀田和毅とケビン・ビジャヌエバ(メキシコ)のフェザー級10回戦が行われる。
急な相手の変更
当初は、同級2位レナト・ドラミニ(南アフリカ)との再戦が予定されていた。
しかし、試合直前にドラミニが挑戦者決定戦に出場することとなり、代役としてビジャヌエバとの対戦が決まった。
ビジャヌエバは、WBCユース・シルバー・スーパーバンタム級王者で22勝(15KO)4敗3分の戦績だ。
急な対戦相手の変更が、選手のメンタルに与える影響は大きい。減量を伴うボクシングでは長い時間をかけて戦略を練り、慎重に調整を続けるため、直前のやり直しはできない。
しかし和毅は「対戦相手が変わるのは、メキシコではよくあること」とすでに気持ちを入れ替えているようだ。
試合の位置付け
今回で45戦目となる和毅。これまでの戦績は、44戦40勝(22KO)4敗で、バンタム級とスーパーバンタム級の2階級で世界王者になった。
2008年にデビューしてから、プロ生活も16年目に突入した。
前回の試合では、IBF世界フェザー級2位決定戦でドラミニと戦ったが、序盤に手が出せず、後半に相手を追い詰める場面もあったが、判定負けを喫した。
減量苦から階級をフェザー級に上げてから、まだスタイルが定まっていないように感じた。階級が変わると体重も増えるため、戦い方も変えていかなければならない。
今回の試合に向けて、原点に立ち返り、父である史郎氏とタッグを組んでスタイル変更に取り組んできようだ。
多彩なコンビネーションとスピード、その持ち味を活かしつつ、パワーアップできているようだ。前回の敗戦を巻き返すためにも、圧勝したいところだろう。
今後の展開
現在、和毅はIBF5位にランクされる。この試合に勝利し、世界戦への足がかりを得たいところだ。
IBF王座に君臨しているのは、3度の防衛に成功しているルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)。身長は163cmと小柄だが、パワーがあり変則的なファイターだ。
前戦では日本ボクサーの阿部麗也(KG大和)と対戦し、8ラウンドTKOで破っている。勢いのある王者だ。
和毅にとって、世界戦を見据えた試合となるだろう。王者への挑戦者候補として、真価が問われる。
試合は13時から、ABEMAで独占無料生中継される。