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「あなたは何もしてくれなかった」と妻に言われ離婚。もう一度、家庭が欲しい~おみおじリポート(65)

大宮冬洋フリーライター
スポーツジムにて。182センチ74キロの立派な体格の49歳です。(本人提供)

「子どもが小さいときも、私の体の具合が悪いときも、あなたは何もしてくれなかった」

※2021年3月22日追記。後藤さんはオネット以外での出会いがあり、真剣交際に入りました。新たなお見合い申し込みは受け付けていません。ご了承いただき、彼の成婚退会を一緒に願っていただけると幸いです。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 昨年4月から再稼働したオネット。一昨日、愛知県の武田留美さん(仮名、37歳)から「オネットでお見合いお申し込み頂いた方と婚約をしました」とのメールが届きました。春からは彼のいる関西に引っ越して新婚生活に突入するようです。小澤秀則さん(仮名、44歳)に続いて2組目のオネット内結婚! 住んでいる場所は離れていても、「大宮の読者同士」という共通点があるのでクラスメイトみたいな親近感があります。安心してどんどんくっついてほしいな。

 オネットでは成婚以外にも予想外の嬉しい現象が起きています。一部の会員同士は交際や結婚をするだけでなく、友人として励まし合って前に進んでいるのです。しかも男女の組み合わせで。今日はその事例をご紹介します。

 首都圏にある会社で正社員をしている後藤正孝さん(仮名、49歳)は、14年間におよんだ結婚生活に終止符を打ったばかり。現在は関東地方で一人暮らしをしています。

「離婚をする3か月前ぐらいには家を出ました。離婚の原因はわかっています。(前の)妻からは『子どもが小さいときも、体の具合が悪いときも何もしてくれなかった』と言われて会話がなくなっていたからです。育児はともかく家事は妻に任せきりでした。積もり積もった不満が爆発したのだと思います。もっと話し合い、思いやりを持つべきでした。養育費を払いながら反省中です……」

平日の夜はジムで体を鍛え、休日はテニスやゴルフを楽しんでいる後藤さん。「1人で寂しいので、暇な時間を作らないようにしています」(本人提供)
平日の夜はジムで体を鍛え、休日はテニスやゴルフを楽しんでいる後藤さん。「1人で寂しいので、暇な時間を作らないようにしています」(本人提供)

長い結婚生活で相手の存在が当たり前になっていました。反省しています

 実は後藤さんとは昨夏に一度面談しています。そのときはここまで明確に離婚原因と反省点を言葉にしてはくれませんでした。どちらかと言えば口下手な後藤さんが良い方向に変わった理由があります。同じく子持ちの離婚経験者である浅野美咲さん(仮名、45歳)の記事に共感し、お見合いをして、実際にも会って話をしたことです。

「浅野さんは素晴らしい女性です。でも、大阪で2人の娘さんを育てられているので、首都圏で仕事がある私と暮らすことはできません。結婚するご縁ではないという結論に至りましたが、とても良い友だちになることができたと感じています。浅野さんと話しているうちに、自分の問題点を冷静に整理することができました。前の妻に対して思いやりが足りなかったのです。長い結婚生活で相手の存在が当たり前になっていて、『自分だけが大変な思いをしている』という感覚になっていました」

 辛い経験をきちんと言葉にする機会はなかなかありません。後藤さんと立場が似ていて、しかも前の配偶者と同じくシングルマザーとなっている浅野さんは最適な話し相手だったのです。

 2人のお見合いと仮交際、そして交際終了を見守っていたマチコ先生も、「後藤さんにとって浅野さんはカウンセラーの役割をしてくれた」と分析します。

「モヤモヤした思いを人に話すことはとてもいいことです。気持ちが整理できて、前を向くことができますから。結婚に直結しなくても、出会いを大切にした後藤さんと浅野さんは素敵です」

 ちなみに浅野さんはまだお見合い相手を募集しています。関西在住の良き男性を紹介してあげたいな……。

何でも言葉にして伝えてくれる女性とコミュニケーションのある夫婦になりたい

 マチコ先生によれば、後藤さんは以前にお会いしたときよりも安定感が増しています。女性からすると、「安心して好き勝手なことを言える男性」という印象なのだそうです。それって結婚相手としては最高の男性ですよね!

 後藤さんは自分と同じ立場の女性、すなわち離婚歴のある子持ちの女性を再婚相手に望んでいます。テーマは「コミュニケーション」です。

「私自身、息子がいるので、シングルマザーの方をむしろ歓迎します。お子さんと一緒に住めたらいいですね。ストレスをため込まずに何でも言葉にして伝えてくれる女性だと嬉しいです。私も悩みを内に秘めてしまう傾向があります。手痛い離婚経験と浅野さんとの会話でそのことに気づきました。これからお付き合いさせていただける女性には小さな悩みでも明かしたいと思っています。コミュニケーションのある夫婦になりたいです」

 今年の夏に50歳になる後藤さん。それまでにはパートナーを見つけて、今度こそ幸せな結婚生活を送りたいそうです。ちなみに浮気などは一度もしたことがなく、「前妻以外の女性のことはよくわかりません」とのこと。だからこそ、浅野さんとの出会いは新鮮だったのだと思います。

 後藤さん、シングルマザーに限らずいろんな女性と会って率直に語り合ってみてください。今の後藤さんならば、きっとピッタリの再婚相手と出会えるはずです。

コロナ禍でも大忙しの物流業界で管理職をしている後藤さん。経済的な安定感も抜群です。(本人提供)
コロナ禍でも大忙しの物流業界で管理職をしている後藤さん。経済的な安定感も抜群です。(本人提供)

※文中のオネット会員は仮名です。後藤さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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