Go Toトラベル自粛効果?東京発着一部自粛最初の土曜日の朝、羽田空港は混雑なし。駐車場も空車あり
12月3日(木)午後にGo Toトラベルの東京都発着における65歳以上の高齢者が含まれる旅行、基礎疾患がある人の旅行において、12月17日(木)出発分までの自粛要請及びキャンセル料なしでの旅行をキャンセルできることが発表された。
(※12月1日18時~13日24時までのキャンセル手続きが無料キャンセルの条件)
明らかに人が減っている土曜日の朝の羽田空港
12月5日(土)の土曜日の朝、高齢者などの東京都発着自粛要請が出た最初の週末の羽田空港へ向かった。空港内で取材してみると大きな変化が起きていた。明らかに先週末までに比べると羽田空港内の人出が減っていた。
9月19日(土)からの秋の4連休以降、土曜日の朝は6時台から多くの旅行者でターミナル内は賑わっており、保安検査場に長い行列ができていた。特に11月21日(土)の朝は東京都内の感染者が急拡大した直後ではあったが、新型コロナウイルスの影響が出て以降、国内線利用者が最も利用者が多い1日となり、朝の時間帯を中心に長い行列の状況が続き、保安検査場通過に時間を要していた。
空いてもいないが混んでもいないチェックインカウンターの人出
先週末(11月28日)の土曜日も11月の3連休に比べると若干国内線利用者は減ったものの、満席便も多くあった週末だったが、12月5日(土)の午前便の満席便はほとんどなく、普通席においてはほぼ全ての便に空席がある。9月19日の4連休以降の週末では最も人が少ない土曜日の午前中の羽田空港という印象だ。
ただ、緊急事態宣言中の4月・5月、そして感染者が拡大した7月後半から8月にかけての状況と比べると羽田空港第1ターミナル・第2ターミナルともにある程度の人出があり、空いてもいないが混んでもいない羽田空港の状況になっている。
11月の3連休初日は朝7時で満車。今週は午前10時でも空車あり
人の少なさを一番感じたのが羽田空港第1ターミナル・第2ターミナルに隣接する駐車場の混雑具合だ。9月の4連休初日(9月19日)、11月の3連休初日(11月21日)においては朝7時過ぎの段階で全て満車になっており、空いているのはほとんどの便が運休している第3ターミナル(旧国際線ターミナル)の駐車場のみだった。先週の11月28日土曜日でも朝8時過ぎには満車表示が出ていたが、今朝(12月5日)に筆者は朝8時過ぎに羽田空港へ向かったが、問題なく駐車することができ、駐車スペースも簡単に見つけることができた。
午前10時現在でも、工事中で一部のエリアが閉鎖されている第1ターミナル隣接の「P1」が満車になっているが、それ以外の第1ターミナル(JALグループ、スカイマーク、スターフライヤー)隣接の「P2」、第2ターミナル(ANA、AIRDO、ソラシドエア)隣接の「P3」「P4」には空車がある。
※12月5日12時20分追記:正午時点では「P1」「P2」は満車。「P3」「P4」は空車あり
コロナ禍においては、これまでは公共交通機関を利用して人でも自家用車を保有している人を中心に自宅から自家用車で羽田空港へ向い、空港ターミナル直結の駐車場を利用するケースが増えている。筆者自身も日曜日の夜に車を羽田空港から出庫する機会が多いが、各駐車場の事前精算機前に行列ができていることを目にする機会が増えていた。
Go To一時除外・自粛要請の効果が出てきた?
既にGo Toトラベルの札幌市・大阪市を目的地とする旅行の一時除外、札幌市・大阪市在住者への旅行自粛に伴うキャンセル料なしでの払い戻しが12月15日までの予定でスタートしている中で、北海道方面の便における旅行のキャンセルは11月に入ってから相次いでいたが、大阪府の感染状況、医療体制の逼迫のニュースなどにより、関西方面への旅行取りやめも増加している。
12月3日(木)午後に発表された東京都発着における高齢者と基礎疾患がある人の旅行の自粛・キャンセル料無料の効果がどのくらい出ているのかは、記事執筆時点では不明ではあるが、既に感染拡大が報道された時点で自主的にキャンセルしている人も一定数いることは間違いなく、紅葉シーズンが終わった後の週末という点を差し引いても明らかに人が減っており、札幌市・大阪市を目的地とする一時除外、札幌市・大阪市在住者全ての自粛要請・キャンセル料無料、そして東京都発着の65歳以上の高齢者が含まれる旅行、基礎疾患がある人の旅行の自粛・キャンセル料無料など、一連のGo To一時停止・自粛による人出の抑制効果は出ていると推測できる。
新規の旅行予約が鈍化している。マイクロツーリズムは堅調
航空会社関係者・宿泊施設関係者に取材をすると、既存予約のキャンセルよりも新規の予約が入ってこないという話を多く耳にする。コロナ禍の旅行傾向としては、以前に比べて「直前予約」が増えている傾向にあったが、第3波と呼ばれる感染拡大の状況により直前での予約が動いていないようだ。
ただ、自宅から1~2時間以内の近場を旅行する「マイクロツーリズム」は堅調という動きもあり、宮城県内にある旅館では、「遠方からの旅行者がキャンセルしても、近隣エリアに住んでいる人からの予約が直前で入るケースも増えている」という声もあるなど、自家用車やレンタカーで旅行へ出かける場合の旅行キャンセルは更に少ないようだ。
冬休み、年末年始の動きはこれからの感染者数次第で変わる
感染者の拡大、Go Toの一時除外・自粛要請などの影響もあり、国内線を運航する航空各社は12月に入って相次いで追加減便を発表している。規模的には運休便の比率は1~2割程度にはなるが、新規予約が鈍化しているのは明確であり、感染者数が減らない限りはクリスマス、冬休み、年末年始への影響も避けられないだろう。