菅義偉氏、石破茂氏、岸田文雄氏の『差』〜総裁選のソーシャル戦力分析〜
KNNポール神田です。
石破元幹事長は『あつまれどうぶつの森』でアバターによる選挙活動を計画するも…
国民選挙がないまでも、立候補していることの世論への関心を向けるには意味があることだろう。しかし、日本での利用規約という障壁がたちあがった…。任天堂としても、規約がある以上、相談されても規約どおりとしか言いようがない。あくまでも任天堂が規約を主張したのではなく『規約警察』が規約違反では?と異をとなえたからだ。
米国でも、民主党候補、バイデン前副大統領氏が英語版の『あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing New Horizons)』を活用しているので、石破陣営は問題ないとの判断だったのではないだろうか…。
https://store.joebiden.com/animal-crossing/
任天堂の『あつまれ どうぶつの森(Animal Crossing New Horizons)』の世界での販売本数は2020年3月22日時点で、1,177万本(国内384万本)。6月末までに全世界累計2240万本を記録。日本国内では715万本(2020年6月末)となった。
コロナ禍で世界で自粛生活の中、いぜん、品不足は続いている。そこで気になるのが『あつまれ どうぶつの森』のユーザー属性だ。
ユーザー属性を考えてみても、実際の選挙にはあまり役立たないが、話題を集めるには格好の宣伝効果があると見られる。おそらく、バイデン候補も同じ考えだと考えられる。一番のターゲットは、マスメディアの話題性なのだろう。
■まだまだ、ウェブやソーシャルメディアは蚊帳の外…
ネットを活用する議員は増えてように感じるが、筆者がイメージするには一桁、いやいや、二桁は違うように感じている。そこで、自民党総裁選の三候補のソーシャルパフォーマンスを比較してみた。
三人とも、twitterのフォロワー数は、菅氏の24万人、石破氏の19万人、岸田氏の2万人となる。しかしながらフォロー数は、菅氏はわずか5名、石破氏は23名、岸田氏は89名である。この数字は、とてももったいない限りだ。国民のツイートを傾聴しようとする議員はいないようだ…。
トランプ大統領の8578万人フォロワーのうち50フォロワーのように自分の意見は届けたいが、人の声は聞き入れたくないという政治家特有のフォロー比率で、誠に残念である。twitterのフォローバック数は、選挙における握手以上に、有効な票へのつながりが得られる時代がきっとやってくることだろう。まだまだソーシャルメディアが票数へとはつながらないのが現状かもしれない。
■菅義偉 氏のソーシャルプロファイル
https://www.sugayoshihide.gr.jp
総裁選サイト
https://www.sugayoshihide.gr.jp/sousaisen/index.html
5 フォロー中 24.1万 フォロワー
https://twitter.com/sugawitter
■石破茂 氏のソーシャルプロファイル
総裁選サイト
http://www.ishiba.com/sousaisen/
23 フォロー中 18.7万 フォロワー
https://twitter.com/shigeruishiba
youtubeチャンネル登録者数 7010人
https://www.youtube.com/channel/UCNY_TwQ9OumcckxKke4MfUg
■岸田文雄 氏のソーシャルプロファイル
89 フォロー中 1.9万 フォロワー
https://twitter.com/kishida230
youtubeチャンネル登録者数 591人
https://www.youtube.com/channel/UCuuVLJljOCZqCie0k0Z6aRg
■ウェブサイトへの流入で候補者サイトを比較してみると…
筆者のウェブサイトと同等のアクセスでしかなかった総裁選前の候補者のウェブサイトの流入数。
※2020年の5月〜7月のSimilarWebでの安倍総理辞任発表前の比較
similarweb.comではURLを比較できる機能がある。日本の総理大臣になろうとする人たちのサイトのアクセス数と一介のフリーのジャーナリストのサイトのアクセス数が変わらないというのはなんともスケールも桁も夢がない。
2020年7月の総裁選前の話題になる前の三候補のウェブでの月間セッション数の戦力では、筆者のサイトを平均的に見てみると、2020年6月に岸田氏のアクセスが伸び、7月に管氏のアクセスが伸び、石破氏と岸田氏のセッション数が落ちている。
7月末での菅氏のサイトは滞在時間が2時間27分という恐るべき滞在時間を誇り、石破氏が5分、岸田氏は43秒の滞在時間だ。筆者のサイトは8秒だ。平均ページビューは、石破氏が2.62ページで、菅氏が1.79ページ、岸田氏が1.56ページ、筆者が1.22ページだ。そして、直帰率でみると石破氏が48.33%で直帰される率が一番低い。次いで、菅氏の64.64%、岸田氏の71.62%へと続く。
総合的にウェブにおいては、石破氏の戦闘能力が一番強く評価することができる。
そして、特筆すべき部分としては、流入チャネルにおいては、ほとんどが、氏名でのオーガニック検索流入がトップであり、ダイレクトなURLでの流入(関係者や支援者など)、ソーシャルメディアの流入では、菅氏が5.08%で5ポイント以上の差をつけているところが特徴としてある。これはやはり、官房長官としてのソーシャルでの露出機会の多さからだと思える。
また、この調査の結果を自民党総裁が決まり、総理になってから比較すると、選挙結果を大きく反映する数字になることだろう。8月末と9月末のサイトの推移が楽しみである。