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米ツアー出場選手77名の6つのポイントを調査!より良いスイングを作るために意識するべきこととは

野洲明ゴルフ活動家

コースラウンドでより良いショット、より良いスイングをするためには、より良いアドレスをする必要がある。さらに、よい良いアドレスのためには、アドレスに入る動作、アドレスを決めていく過程の動作がポイントになる。

また、フィニッシュもポイントになる。バランスが良いフィニッシュは、良いスイングの表れとされており、「ピタッと静止したフィニッシュを取った方が良い」と一般的に言われている。

ティーショット時のフィニッシュでは、一般的には「ティーアップしたティーは飛ばずに立ったまま残っていることがナイスショットの証」と言われている。

それぞれ、ツアー選手のショットではどうなっているのだろうか。

昨年10月19日から22日に千葉県のアコーディア・ゴルフ 習志野カントリークラブで開催された米ツアーZOZO CHAMPIONSHIPを筆者は現地で観戦。

1ホールに絞ってティーイングエリアで定点観戦し、全77名(元々78名で1名棄権)の選手のティーショットを撮影(動画撮影は可)。映像を持ち帰り、全選手のアドレス時とフィニッシュで起こっていることを調査した。

77名中75名がドライバー、2名がフェアウェイウッドでのショットだった。

調査したポイントは以下の6つ。

【アドレス】

  • (右打ちの場合)右手1本でクラブをセットしているか
  • ヘッドをボールに合わせてから何秒で始動しているか
  • 足踏み回数
  • ターゲットを見る回数

【フィニッシュ】

  • フィニッシュで静止しているか
  • ティーは立ったまま残っているか

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アドレス

右手1本でクラブをセットしているか

一般的にはまず、(右打ちの場合)右手1本でクラブを持って、フェースの向きを目標線に合わせる。そこから姿勢を決めながら左手を合わせてグリップを完成させ、アドレスのセットアップ完成、となるのが基準の流れだ。

ただ、両手でクラブを持ってヘッドの位置やフェースの向きを合わせる一般のゴルファーがいる。プロゴルフ中継を見ていても、両手でクラブを持っている選手がいる。左手1本の選手もいる。

米ツアー選手たちは右手1本でクラブをセットするところからセットアップをスタートさせているのだろうか。

77名中48名の選手が、右手1本でクラブを持ち、ヘッドをボールの横にセットするところからセットアップを始めていた。右手1本でクラブをセットすることを基準にしつつ、自分に合った手順を作り上げて行こう。

ヘッドをボールに合わせてから何秒で始動しているか

始動に入るにあたり、しっかりとスイングや球筋のイメージを膨らませる必要があるが、時間をかけずに始動することでやわらかいスイングをしやすくなる。

ツアー選手はどのぐらいの時間をかけて始動しているのだろうか。

77名の平均は10.9秒。最も短い選手が6.1秒で、最も長い選手が21.3秒だった。球筋やスイングのイメージを膨らませつつ、あまり時間をかけずに始動、という感じがベターだろう。

足踏み回数

アドレスを決める際の足踏みは重要なポイント。ボールと体の距離や左右の足にかかる体重配分などを整えることでスムーズかつ再現性高いスイングが可能になる。

ツアー選手は何回ぐらい足踏みをしているのだろうか。

77名の平均は12.8回。最も少ない選手が3回で、最も多い選手が32回だった。足踏みしながらアドレスを整える、という認識を普段の練習から持っておくと良いだろう。

ターゲットを見る回数

ターゲット方向を見ながら、狙う方向の確認をしたり弾道のイメージを膨らませるのだが、見すぎると、目標に対する意識が強まりすぎてスイングがカタくなりやすいため要注意。

ツアー選手は何回ぐらい始動前にターゲットを見ているのだろうか。

77名の平均は2.4回。最も少ない選手が1回で、最も多い選手が7回だった。スイングのことが気になりすぎてターゲットをまったく見ないのも問題だが、落ち着きがない感じでキョロキョロとターゲットを何回も見るのは良くない。

フィニッシュ

フィニッシュで静止しているか

クラブが体に巻き付いていて、左脚と上半身が一直線になった感じで地面に立ち、静止するのが一般的に良しとされているフィニッシュ。

ダウンスイングで腕の力みが強く、上半身が前や左に突っ込んだりすると、フィニッシュで静止しにくくなる。

ツアー選手はフィニッシュで静止しているのだろうか。

フィニッシュで静止した選手は77名中42名だった。5割以上の割合ということは、やはり、フィニッシュはルーズにせずに静止することを基準とした方が良いだろう。

ティーは立ったまま残っているか

クラブヘッドの入射角や打点が適正だとティーは残りやすくなる。ダウンブローの度合いが強すぎたり、フェースの上部でインパクトすると、ティーは飛んだり折れたりして、立ったまま残らない。

ツアー選手のティーは立ったまま残っているのだろうか。

77名中64名が、ティーショット後ティーが立ったまま残っていた。‟グッドショットの場合、ティーは立ったまま残りやすい”として良いだろう。

グッドスイングのコツはスイングの前後にある

多くのゴルファーは、スイング中のことのみに意識を注いでいるだろう。だが、大切なことは、スイングの前後、つまり、アドレスとフィニッシュにもある。

過度なスイング中に対する意識は、そのスイング中の動きを乱す原因にもなりうる。逆に、アドレスとフィニッシュに対する意識を高めることは、スイング中の動きの質を高めることにつながる場合がある。

試しに、ツアー選手のようなアドレスの仕方やフィニッシュを、模倣してみてはどうだろうか。より良いスイングにつながるものが見つかるかもしれない。

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ゴルフ活動家

スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。

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